Sansanは、営業DXサービス「Sansan」と、コンカーが提供する経費管理クラウド「Concur Expense」との連携機能を強化したことを発表した。
営業DXサービス「Sansan」は、名刺情報を活用して不正な経費利用を防ぎ、ガバナンスを強化するため2021年11月より「Concur Expense」と連携している。Sansanの名刺情報とConcur Expenseの精算情報のひも付けを可能とし、交際費精算の同席者情報における正確性や信頼性を担保することで、不正な交際費利用を防ぎガバナンスの強化を支援している。
今回の機能強化によって、Sansanの名刺情報をConcur Expenseに自動送信することが可能になる。これにより、よりスムーズに精算業務を行うことができるようになり、2024年4月から適応された交際費の上限額引き上げなどにともなって想定される、業務負担の軽減が可能になる。
アップデートの背景
コロナ禍が明けて、対面での商談やそれにともなう接待の機会が増加している。帝国データバンクの調査によると2022年度の社員1人あたりの交際費平均月額は前年度より約1割増加。また、2024年4月に企業における交際費の非課税上限額が引き上げられたことで、会社間の交流がより活発化し交際費の精算額や頻度が増加することが予想される。一方、企業においては、不正な交際費利用を防ぎガバナンスをより一層強化していくとともに、従業員が正確かつスムーズに精算ができる環境を整えることが求められている。
Sansanでは、交際費精算の手間を削減し、精算業務の効率化を後押しすべく、ユーザーからの要望が多かったConcur Expense連携強化に至った。
機能強化の概要
Concur Expenseでは接待交際費の社外同席者を登録する場合、手入力が主な手段となっていた。そのため、誤入力の可能性や、同席者情報の信頼性を承認者が見極めるための情報が十分でないこともあった。Sansanと連携することで、申請者が名刺をもとに同席者情報をConcur Expenseに入力できるため、誤入力や不正精算の未然防止につなげていた。
しかし、これまでは、初めて名刺交換をした相手との交際費精算を行う場合、担当者がSansan上で同席者の名刺情報を検索し、都度Concur Expenseに送付したうえで、同席者として登録する作業が必要だった。
今回の機能強化によって、Sansanで名刺をデータ化すると自動でConcur Expenseに送信するよう設定できる。これにより、これまで発生していたSansan上での名刺検索や送付作業がなくなるため、タイムリーかつ正確な精算業務を後押しする。