LIFULL(ライフル)は、経済産業省が定めるDX認定事業者として自社内における生成AIの活用を推進し、2023年10月~2024年3月の半年間において、LIFULL単体従業員の71.8%が生成AIを活用し、合計2万732時間の業務時間の創出を実現したことを発表した。
<調査概要>
- 対象:LIFULL単体従業員(正社員・契約社員)有効回答数649名
- 期間:2024年3月18~26日
- 形式:アンケート
LIFULL社内における生成AIの活用調査結果について
- 71.8%に該当する466名が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答
創出できている時間は月間4時間未満が全体の36.5%ともっとも多い。月間8時間以上創出できている従業員は全体の13.7%だった。
また、業務時間を創出できている従業員のうち52.7%にあたる342名は生成AIの活用によって「業務の質も向上した」と回答した。
- 生成AIの活用シーン
「文章・資料の作成/編集/添削」がもっとも多く、業務時間を創出できている従業員のおよそ6割にあたる279名が活用。また、「調査/検索/情報収集/情報の整理/データ分析」「アイデア出し/壁打ち/比較検討」についても活用率が高い。
- ・業務時間を創出したことによる効果
生成AIの社内活用によって業務時間を創出したことで、目標達成につながるコア業務の比率が前年同期間比で3.6%~6%ほど向上した。
生成AI活用促進のための取組み
- 環境の構築
ChatGPTを利用した社内用生成AIのツールを構築することで、機密情報保護の観点をクリアにすると同時に、社内特有のユースケースや疑問点を自己解決できるように整備。
上記ツール構築を担う生成AIの専門組織に加え、ツールの活用を推進する有志のプロジェクトが組成されたことによって、活用の意識づけや早期の活用フォローを行うことが可能。また、職種や業務特性にそくして各論での利用促進を図るために、部門ごとの生成AI活用推進リーダーを31名擁立し、網羅的な利用促進につなげている。
- 活用意識とスキルを高める仕組みづくり
従業員がどの程度生成AIを活用できているかを計測する「活用度診断」を定期的に実施し、活用度が低い従業員に対して生成AIの利用フォローを行う「サポートプログラム」を受講する仕組みを整備している。
また、上記診断によって活用度が高い従業員を表彰する「Generative AI Award(通称GAIA)」を月1回実施することで、優良事例の水平展開とともに、モチベーション向上を図る。
LIFULL 執行役員CTO(Chief Technology Officer)長沢翼氏のコメント
LIFULLでは昨年5月から生成AIの専門チームを発足し、昨年6月に発表した「LIFULL HOME'S ChatGPTプラグイン」、8月に発表した「接客サポートAI by FRIENDLY DOOR(BETA版)」、11月に発表した「AI ANSWER Plus(ベータ版)」など多くの発表をしてきました。
それと同時に、「通常の業務で利用する表計算ソフトなどと同じように、すべての社員が日々の業務の中で当たり前に生成AIを利活用し生産性を向上している状態を作り出すこと」を目的に、社内での生成AI利活用推進プロジェクトも組成し、各職種、各部門から生成AIの活用におけるリーダーを選出、すべての部門において生成AIの業務における利活用を積極的に推進してきました。
今回はこの多くの社員の積極的な生成AIを活用によって顕著な生産性の向上が見られました。特に、プロジェクトメンバーの力強い推進と浸透のための努力、新技術を積極的に受け入れた社員一人ひとりの活動の成果として、プロジェクトが大きな成果を上げたことを非常に嬉しく思います。
LIFULLは、「あらゆるLIFEを、FULLに。」するために、生成AIを活用して事業を推進し続けます。これからも社内外でのAIの積極的な活用を通じ、さらなる成長と社会への貢献を目指して参ります。