画像・映像認識AIアルゴリズムの力でリアル産業のDXを目指す東京大学松尾研究室発のAIスタートアップであるACESは、商談や会議内容を可視化し営業組織の強化を支援する営業支援AIツール「ACES Meet(β版)」の提供を開始した。
営業活動のオンライン化が進んだことで、移動時間の削減などのメリットが得られた一方で、営業組織では「商談情報の共有の場が得られない」「上司からのフィードバックが受けづらい」など、社内での情報共有・コミュニケーションにかかる新たな課題が顕在化している。また、そうした背景から「優秀な営業人材のノウハウを横展開できない」「商談の質を高めるためのフィードバック・教育体制の構築が難しい」などの組織的な課題に発展している企業も少なくない。
こうした背景を踏まえて、人々の「知見」を数式化するアルゴリズム開発に強みを持つACESは、コロナ禍によって商談のオンライン化がすすむ営業組織を対象に、商談情報をデジタル化し、売上拡大を支援する「ACES Meet」のβ版の提供を開始した。「ACES Meet」は、オンライン商談の準備から商談の録画・書き起こしを、同社が独自開発したAIが自動で実行するほか、シンプルな操作で商談の「重要なシーン」をピックアップし、チームに共有できるアルゴリズムソフトウェアだ。
同サービスを活用することで面倒な議事録準備・議事録作成の手間が省け、商談のリアルな反応を簡単に共有することが可能に。また、顧客課題や商談時のノウハウをデータベースとして蓄積することで、次回の商談準備に活用できるという特徴も備えている。将来的には、商談映像データから商談出席者が無意識に発している非言語メッセージ(うなずきや表情の変化)を自動取得するセンシング技術を実装し、AIを活用して商談時の「重要なポイント」を特定する機能も実装される予定。