ワークスモバイルジャパンは、2020年1月から10月初旬までリモートワーク未実施で、主にデスクワークを除く業務に従事する社員を雇用する企業の経営層480人と、その社員500人を対象に「リモートワークに関する意識調査」を実施した。
新型コロナウイルスが今後も拡大した場合、「経営不安を感じる」経営層が76.1%
リモートワーク未実施で、主にデスクワークを除く業務に従事する社員を雇用する企業の経営層に対し、新型コロナウイルス感染症が今後も拡大した場合に経営への不安を感じるかを聞いたところ、「不安を感じる」が32.1%、「やや不安を感じる」が44%と、合計76.1%が経営不安を感じる旨の回答をしていた。
従業員・経営層ともに、所属企業のリモートワーク導入、79%が「不可能だと思う」
主にデスクワークを除く業務に従事する社員に対して、所属企業においてリモートワークが導入できると思うかを問う設問では、「導入は不可能だと思う」が71%と「やや導入は不可能だと思う」の8.8%をあわせて、79.8%が「導入は不可能」と回答。「やや導入は可能だと思う」「導入は可能だと思う」の合計は3.4%であった。
また、経営層に対して同様の質問を設けたところ、79%が「導入は不可能だと思う」と回答し、社員の回答とほぼ同じ割合を示した。次いで、12.9%が「一部の社員への導入が可能だと思う」、5.8%が「わからない」、2.3%が「全社員への導入が可能だと思う」という結果に。
導入が不可能な理由 「リモートワークができない業務をしているから」が約8割
経営層に対して、今後リモートワークを導入すると思うかを尋ねたところ、80.2%が「導入しないと思う」、7.7%が「やや導入しないと思う」と回答。リモートワークを導入しないと思うと回答した経営層に対し、その理由を問うと、全社員または一部の社員がリモートワークができない業務をしているから」が77.2%であった。そのほかの理由として、「社員の管理・マネジメントが難しいから」が10.9%、「社員の業務効率が落ちると思うから」が10.7%と続いた。
46.6%が、オンラインを活用した新たな取り組み・業務改善に消極的
経営層に対し、今後オンラインを活用した新しい取り組み・業務改善などを行いたいと思うかを尋ねると、4.4%が「そう思う」、18.5%が「ややそう思う」と回答。全体の22.9%が新しい取り組みや業務改善に意欲的な姿勢を見せた。一方、「どちらでもない」の30.4%を除いた、「そう思わない」が28.3%、「あまりそう思わない」18.3%と、消極的な回答は46.6%であった。
リモートワーク未導入企業の20代の21.7%が「現在の働き方を継続する意識」が低下
社員に対し、所属企業がリモートワークを導入しなかったことを受けて会社や働き方に関する意識がどう変化したかを聞いたところ、「現在の働き方を今後も継続する意識」に関する変化は全年代において「低下」の割合が大きい結果に。中でも、20代社員の「低下」割合がもっとも大きく、「やや低下した」が11.2%、「かなり低下した」が6.2%と、合計して21.7%が「低下した」と回答した。
リモートワークを導入しなかったことを受け、20代の20.5%が異業種転職への意向が上昇
「現在従事していることとは異なる職種・業界への転職意向」に関する変化は、全年代において「低下」よりも「向上」の割合が大きい結果に。中でも、20代社員の「向上」割合はもっとも大きく、「やや向上した」が16.9%、「かなり向上した」が3.6%と、計20.5%が「向上した」と回答した。
調査概要
- 調査時期:2020年10月6日〜2020年10月10日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:2020年1月から10月初旬まで、リモートワーク未実施かつ主にデスクワークを除く業務に従事する社員を雇用する企業の経営者・役員480名/同社に従事する20~40代の社員500名