Slack Japanは、KADOKAWA Connectedを通してKADOKAWAグループ内約4,000名規模で「Slack」が活用されていることを発表。KADOKAWA Connectedは、KADOKAWAグループ全体を対象としたICTサービスの提供などを担っている。
同社は、組織全体のデジタルトランスフォーメーション推進の一環として、2019年5月よりSlackを導入。導入にあたり、以前導入していたほかのビジネスチャットツールの利用を取り止め、社内コミュニケーションをSlackに統一したほか、各グループ間やベンダーとのやりとりを順次Slackに移行している。
同社では、Slack導入を含めたICTツールの社内定着、啓蒙のために2019年7月より社内に新たに「カスタマーサクセス部」を発足させた。具体的な支援活動として、経営層や一般社員など対象者別の勉強会の実施や、「ICTツール徹底活用マンガ」の作成など、多様なレベルのICTリテラシーを持つ社員に対してDXの重要性と個別のツールの機能などを発信している。
同社では、Slackを社内コミニュケーションツールの中心に据えることで、情報伝達のスピードが加速し連絡の確実性が高まっている。その成果を示す一例として、本年度のノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんのスピーチで『ロウソクの科学』が話題になった際には、組織を越えてSlack上でコラボレーションを行い、通常10営業日程度かかる重版の製造から発送までを2日営業日で実現したという。
なお、今後KADOKAWA Connectedでは、KADOKAWAグループ全社へのSlack展開を引き続き推進していく予定。また、来年予定している本社の埼玉県所沢市「ところざわサクラタウン」移転に伴うSMARTCITYプロジェクトでSlackの活用を含むソリューションの開発を進めている。
KADOKAWA Connected 代表取締役社長 各務茂雄氏は以下のようにコメント。
「KADOKAWA Connectedは、本年度4月の設立より、KADOKAWAグループのシナジーを最大化する壁となっていた、紙や電話の社内コミュニケーション文化を、Slackのような最新ツールの導入や、オフィスのフリーアドレス化によってKADOKAWAの総務、人事と連携し、改革をしてきました。今回の導入に至った理由は、Slack自身が成長企業でありユーザーの声を反映したサービスのアップデートを行っていること、APIが公開されており自由度の高い設計であること、さらには安全にデータを管理できるセキュリティ機能があることも決め手となりました。 Slackによるオープンなコミュニケーションを図ることで、組織内のバリアを取り払い、まずはKADOKAWA、Dwangoを中心とした社員同士のコラボレーションが活発になってきました。今後はグループ内各社を始めとする多くのビジネス関係者との連携、そして複数のシステムのフロントエンドとして、Slackの良さを最大に活用する構想も視野に入れています」