【注意点1】初回面談では商品のデメリットを言い過ぎない

まずひとつめは、初回面談では慎重に使うということ。研修先で、こんなケースがあった。ある営業スタッフが初めて出会ったお客様にこう切り出した。
「正直に言うと、うちの商品は他社より価格が高いです。ただ、その分フォローは手厚いです」
一見、誠実に感じるトークだ。デメリットを先に伝えている。
しかし、ほとんどのお客様の反応はイマイチで話がまったく進まずに終了。その後もアポイントが取れない。後日、お客様に検討してもらえない理由を聞くと「最初に“高い”って言われて、それ以上聞く気がしなかった」と言われたという。
トーク自体は良かったものの、タイミングが悪かったのだ。
初めて会う場合、お客様はあなたのこともあなたの会社のことも知らない。まっさらな状態でデメリットを先に聞いてしまうと、それが“その会社のイメージ”として記憶されてしまう。
結果、「値段が高い会社なのか……」とネガティブな印象を持たれてしまう。あとから「実は〇〇がすごいんです」と説明しても響かなくなってしまう。初回面談ではこのトークをし過ぎないようにしてほしい。
【注意点2】デメリットの対象をメイン商品にしない
ふたつめの注意点は、メイン商品には使わないということ。研修先で、こんな例があった。
セキュリティシステムの営業が「この防犯システムは操作が少し面倒ですが、安全性は高いです」というトークを用意した。
これも良さそうに感じる。問題はその防犯システムがその会社のメイン商品だったということ。お客様の頭には「操作が面倒」というイメージが残ってしまう。
鉄骨のハウスメーカーの営業が「鉄骨の家は寒いです」と言ったら、その時点で終了になってしまうだろう。ではどうすればいいのか?
デメリットの対象を“替えがきくもの”にするということだ。
ハウスメーカーであれば“床の素材、クロスの柄、外壁の色”などであれば、替えがきく。どれかひとつを選んで「この色だと傷が目立ちますのでおすすめしません」とデメリットを伝えればいい。
お客様に「この営業スタッフは正直だな」といった印象を与えてからメリットを伝えることでより伝わるようになる。
このふたつの注意点さえ守れば、デメリット・メリットトークはかなり強力だ。信頼を生み、他社との差別化にもなる。営業の差は、大きなテクニックではない。こうしたひと言を仕込んでいるかどうかで決まる。ぜひひとつ考えて、さっそく使ってみてほしい。
