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2026年1月27日(火)13時~18時40分

パートナーセールス実践事例

パートナービジネスにバイブルはない──「Bill One」佐道氏に聞く戦略の描き方と「共創の力学」

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「成功のバイブルはない」 最適な戦略を描く5つの視点

──佐道さんは「パートナービジネスにバイブルはない」と仰っていますね。その真意は何でしょうか。

パートナービジネスは取り扱う製品や、その特性、会社の成長フェーズなどによって、最適な戦略が180度異なります。そのため、成功するための絶対的な正解、マニュアルは存在しないと考えています。

その中で、自社にとって最適な戦略を描くため、外せない5つの視点があります。

  1. 製品力とブランド力:パートナーが「自社で取り扱いたい」と思えるプロダクトであるか。将来的にも、その価値を創出できるか
  2. 認知度:ユーザーそのものへの認知度だけでなく、パートナーとして販売できる商材だと認識されているか
  3. 会社の支援:パートナービジネスのビジネス構造を理解した経営判断と、中長期の投資を厭わない姿勢があるか
  4. 仕組みと制度:実態に即して機能し、パートナーの活動を最大化させる柔軟な枠組みがあるか
  5. 知見者:パートナービジネス固有の複雑な力学を解像度高く理解し、戦略をリードできるプロフェッショナルがいるか

 とくにSaaS業界は「良い製品なら売れる」と考えがちですが、パートナーから見て「取り扱いたいプロダクトであるか」という視点は欠かせません。

 製品力があるなら王道の戦略、認知度が低ければ特定のパートナーとの深耕を選ぶといった、自社の立ち位置を客観的に俯瞰する「解像度」を生かし、その状況に応じた戦略を立てて進めていくことこそが、パートナービジネスの成否を分けると考えています。

親和性の高い金融機関と共創 「早期の成功」が追い風に

──これらの視点のもと、「Bill One」では、まず金融機関へアプローチしたそうですね。その狙いをお聞かせください。

先ほど触れたとおり、日本のIT市場において、ディストリビューターを通じた広範なITパートナー網の構築は非常に重要です。しかし、IT流通の開拓は非常に時間がかかりますし、それに対応できるだけの組織構築も一朝一夕では叶いません。

そこで、IT流通の開拓と並行して、金融機関へのアプローチを開始しました。

経理AXを支援するという「Bill One」の性質上、カウンターパートは経理・財務部門になることが多いです。そうした部門と密に関わり、企業の資金調達や財務状況を理解している銀行は、親和性が高いチャネルでもあります。

パートナービジネスの長期的な目標として「IT流通の主軸化」を見据えながら、商材と親和性の高い領域で早期の成果創出を目指したのです。

──手応えはいかがでしたか?

非常に大きな成果を得られました。たとえば、地方銀行とのビジネスマッチングや、大手システムインテグレーターが提供するインターネットバンキングシステムとの連携がその好例です。請求書のデータ化を前提とする銀行システムと「Bill One」を組み合わせることで、パートナーにとっても「自社製品の利用率向上を促進する」というメリットが生まれたのです。

単に売ってもらうだけでなく、パートナーの既存ビジネスを加速させる。この「共創」の座組みを設計できたことが功を奏しました。こうした成功体験が「『Bill One』はパートナー経由でも売れる」という社内・社外双方へのエビデンスとなり、IT流通の開拓を加速させるための追い風にもなっています。

 現在はこれらの経験をもとに、「パートナー専売プラン」を新設しました。従来の「Bill One」は、エンタープライズから中小企業まで幅広く取り扱っていただけるように、オプションで機能を選択できる設計で、中小企業を主な顧客とする多くのパートナーにとってはコスト面・機能面ともにフィットしない部分もありました。このように、パートナーの顧客層に合わせて“売り物”を変える柔軟さも重要になってきます。

次のページ
制度設計は“後回し” パートナーが自発的に動く力学の構築

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://saleszine.jp/article/detail/7917 2026/01/28 07:00

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