【令和の父親像】約7割が仕事と育児の両立を望むも「長時間労働」が壁に／XTalent調査

　父の日に向けて、ワーキングペアレンツ向け転職サービス「withwork」を運営するXTalent（クロスタレント）は、264名の男性にアンケート調査を実施。現代の男性が「こうありたい」と思い描く“理想の父親像”や、仕事と育児の理想的なバランスを明らかにした。

理想は「子どもやパートナーと対等に接し、積極的に家庭に関わる父親像」

　理想の父親像は、1位は「子どもの意思を尊重し、対話を大切にする」（79.9％）、2位は「子どもと向き合い、共に学び成長する」（75.4％）、3位は「パートナーと対等に家事や育児に関わる」（70.1％）という結果に。子どもやパートナーと対等に接し、積極的に家庭に関わる父親像が上位にランクインした。一方で、従来の家父長制を思わせる「家長としての威厳・権威を示している」（8.3％）や「子どもに弱さを見せない、強い存在である」（4.5％）は低い数値となった。

子どもの誕生により、約9割が「仕事や家庭に対する考え方が変わった」

　仕事や家庭への考え方は、子どもの誕生により、約7割が「大きく変化した」、約2割が「多少は変化した」と回答。さらに、具体的な変化の内容としては、「柔軟な働き方への関心が強まった」「短い時間で高い成果を出そうと思うようになった」など、働き方の改善に意識が向けられていることがわかった。

約7割が「仕事と育児を両立したい」と回答

　全回答者のうち約7割が「仕事と育児を両立したい」と回答。さらに「可能なら仕事を一旦中断してでも子育てに専念したい」と回答した人は、年代が若くなるほど占める割合が高い傾向にあった。また、リーダー層（主任、課長、係長）の95.6％が、育児への深いコミット・両立を理想としており、役職別で見たときにもっとも高い数値を示した。

理想のバランスの実現を妨げている要因1位は「長時間労働」

　理想のバランスについては、約3割が「実現できていない」と回答。そのうち約7割が「仕事が忙しく時間が取れない」ことを理由とした。さらに、育児意欲にネガティブな影響を与えている職場の特徴として「長時間労働が常態化している」「過剰な業務量」など、仕事における拘束時間が長い要因が上位にあがった。

育児意欲に【ポジティブ】な影響を与えている職場の特徴は「柔軟な働き方」「男性社員の理解と育児意欲」

　76％の人が、リモートワークやフレックス制度の導入など「柔軟な働き方ができる」ことが、育児意欲にポジティブな影響をもたらすと回答。子育てとのバランスを考えたときの理想の働き方は、約9割が「フルリモート」もしくは「出社とリモートのハイブリッド」と回答した。

　また、男性の育児意欲には「育児に理解のある男性の上司がいる」「男性で育児休業の取得者や時短勤務を選択している人がいる」といった、職場における男性社員の育児への理解や実際の行動がポジティブな影響を与えていることがわかった。

約6割が、両立しやすい環境を求めて転職や部署異動をした・検討したことがある

　約4割が「転職や部署異動をしたことがある」あるいは「具体的に活動中、または近々実行に移す予定」と回答。「いずれ機会があれば実行したい」「考えたことはあるが行動はしていない」と答えた層を含めると、全体の約6割が、子育てとの両立が難しい職場環境からの脱却を考えたことがあることわかった。

　そして、実際に「行動に移した・移している段階」と回答した割合は、一般社員（57.6％）、マネージャー層（51.2％）、リーダー層（38.9％）の順で高い数値となった。