インサイドセールスとは?役割や仕事内容を紹介
まずは、インサイドセールスという職種について紹介します。
インサイドセールスとは「inside(内側の)」「sales(営業)」という言葉の通り、かんたんに言うと「内勤営業」を指します。具体的には、電話やメール、オンライン商談ツールなどを活用し、顧客と非対面で営業活動を行う職種です。
欧米を中心に浸透している職種ですが、最近では日本でもインサイドセールス部門を立ち上げる企業が増加傾向にあります。日本では、マーケティング部門が獲得した見込み顧客に対してインサイドセールスがヒアリングやアプローチを行うのが一般的です。購買意欲が高まった時点でアポイントを獲得して、実際に訪問して商談を行うフィールドセールス(訪問営業)へと引き継ぐのがインサイドセールスの役割とされています。
インサイドセールスの具体的な役割や業務内容についてはこちらの記事「【保存版】インサイドセールスとは?基本知識や特徴・メリデメを解説」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
第二新卒の転職に「インサイドセールス」が向いている理由
日本でも注目を集めているインサイドセールス。なぜ第二新卒の転職先として向いているのか、その理由は主に3つあります。
- 求人数が増加している
- 未経験者でも始めやすい
- 専門的なスキルが必要ない
それぞれ、詳しく見ていきましょう。

求人数が増加している
新たにインサイドセールス部門を立ち上げたり、インサイドセールス部門の強化をしたりするために、積極的に採用活動をしている企業が増加傾向にあります。
転職サイト「doda」の調査によると、インサイドセールスを含む「新しい時代に求められる営業職」の求人数を2019年1月と2022年1月で比較すると、約12倍も上昇しているという結果が出ました。実際にdodaで「インサイドセールス」と検索してみると2,000件以上がヒットし(2024.12.12時点)、「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」という求人情報も多く見受けられます。
未経験の第二新卒でも積極的に採用している企業が多いことから、インサイドセールスは第二新卒の転職に向いていると言えるでしょう。
未経験者でも始めやすい
インサイドセールスの業務は未経験者でも始めやすく、営業経験がなくても十分に活躍できる職種であることも、第二新卒の転職に向いている理由のひとつです。
インサイドセールスは電話やメールなど非対面で営業活動を行うため「何を話したらよいのかわからない」「どんなメールを送ればよいのだろう」と思う人も多いでしょう。
しかし、多くの場合は、電話で話すトークスクリプト(台本)やメールのテンプレート、相手に質問する際のヒアリングシートなどが用意されており、「このような見込み顧客には、この方法でアプローチする」と業務が標準化されています。そのため、高い商談スキルや柔軟な交渉スキルが必要な訪問営業と比べて、未経験者でも始めやすい職種です。
また、未経験者や第二新卒を積極的に採用している企業は教育体制が整っている場合が多く、インサイドセールス未経験でも着実にスキルアップできます。しっかりとした教育を受けることで将来につながる職種としても、第二新卒の転職に向いています。
専門的なスキルが必要ない
インサイドセールスは専門的なスキルがなくても活躍できるため、経験やスキルに不安を持つ第二新卒でも転職しやすい職種です。
たとえば、エンジニアに転職しようと思っても、まずはプログラミングやコーディングの勉強をしなければなりません。ほかにも、技術職やクリエイティブ職、医療関係、士業などは専門的な知識やスキルを身につけなければ採用されるのが難しいでしょう。
一方、インサイドセールスは特別な学歴やスキルがなくても就職できます。「新卒で入社した会社をすぐに辞めてしまった」という不安があっても、意欲があれば転職後の頑張り次第で活躍できる可能性があります。

第二新卒がインサイドセールスに転職するメリット
第二新卒がインサイドセールスに転職すると、以下のようなメリットが期待できます。
- 幅広いスキルが身につく
- 高収入も期待できる
- 将来性のある職種である
- やりがいがある
それぞれのメリットについて詳細に解説していきます。
広いスキルが身につく
インサイドセールスは、営業スキルだけでなくコミュニケーションスキルやヒアリングスキルなど幅広いスキルが身につきます。また、マーケティング部門やフィールドセールス部門と連携するため、周りの人と協力し合って仕事を進めていくスキルも習得できるでしょう。
インサイドセールスで幅広いスキルが身につけば、その後のキャリアの選択肢も広がります。
なお、インサイドセールスのスキルに関しては、こちらの記事「インサイドセールスに必要なスキル10選|向いている人やスキルマップも紹介」で詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。
高収入も期待できる
インサイドセールスは、努力次第で高収入が期待できる職種です。アポイント獲得数や受注件数などに応じてインセンティブを設けている企業もあるため、成果を出した分だけ高収入につながるでしょう。
そのため、新卒で入社した会社に対して「仕事内容と給料が見合わなかった」 「努力が評価されなかった」と不満があるなら、インサイドセールスへの転職もひとつの手です。
将来性のある職種である
インサイドセールスは将来性のある職種のため、今のうちに実務経験を積んでおけば将来も継続して活躍できるでしょう。
顧客を訪問しないため移動時間が必要なく、少ない人員でも営業を回すことが可能です。そのため、人手不足に陥っている現代の日本企業は、今後ますますインサイドセールスの導入が進むと予測され、実務経験のある人材は市場で有利になるでしょう。
また、インサイドセールスは非対面で営業活動をするため、オフィスに出社しなくてもテレワークで仕事ができます。子育てや介護、地元へのUターンなどの事情で出社できなくなっても仕事を続けられるという点でも、将来的にも活躍できる職種であると言えます。
インサイドセールスの将来性については、こちらの記事「インサイドセールスは将来性あり!仕事内容・スキル・キャリアパスも解説」で詳しく解説しているので参考にしてください。
やりがいがある
「仕事にやりがいを見いだせなかった」という第二新卒の人には、インサイドセールスが向いています。
インサイドセールスは架電数やアポイント数といった目標が設定されており、目標を達成したときにはやりがいを感じられるでしょう。自分の頑張りが数値として可視化されて正当に評価されるため、やりがいを感じながら仕事ができます。
また、見込み顧客の課題をヒアリングし、その課題を解決する手段として自社ができる策を提案します。相手からも感謝の言葉をもらうこともあり、喜びを感じられる仕事です。
インサイドセールスのやりがいについては、こちらの記事「インサイドセールスは辛い?やりがいを感じる理由や辛さ解消法を徹底解説」でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
【適性診断チェックリスト】自分はインサイドセールスに向いている?
インサイドセールスの仕事に興味があっても、自分は向いているのかどうかわからないという人もいるのではないでしょうか。そこで、適性やスキルなどをチェックできるリストをまとめたので、ぜひチェックしてみましょう。
- 電話やメールでのやり取りに抵抗がない
- 新しいことにチャレンジするのが好きだ
- 仲間と助け合いながら目標を達成したい
- 目標に向かって地道に努力できる
- 人と話すのが苦ではない
- ITツールの活用が得意
- 失敗したり断られたりしても気持ちを切り替えられる
- 報告・連絡・相談がきちんとできる
- タスクの処理スピードに自信がある
- 完璧主義ではない
上記のリストに当てはまる項目が多いほど、インサイドセールスの適性があると言えます。転職活動の際には、面接やエントリーシートでアピールしてみましょう。
インサイドセールスに向いている人の特徴は、こちらの記事「インサイドセールスの向いてる人の特徴や必要な能力、向いている商材も紹介」でも紹介しています。あわせて参考にしてください。

インサイドセールスのキャリアパスの具体例
インサイドセールスの実務経験やスキルは、多様なキャリアパスへとつながります。
具体的なキャリアパスの例をいくつか紹介します。
- インサイドセールスのマネージャーとして責任者になる
- インサイドセールスの経験を活かしてコンサルタントになる
- スキルを応用してマーケティングやフィールドセールスへキャリアチェンジする
インサイドセールス部門で引き続き活躍していくだけでなく、業務で培った経験やスキルを活かしてコンサルタントやマーケティング、フィールドセールスなどへの職種へのチャレンジも可能です。インサイドセールスの経験は、将来的に大きな財産となるでしょう。
第二新卒にインサイドセールスは向いている! 目標を持って転職活動をしよう
インサイドセールスは幅広いスキルを習得でき、大きなやりがいを感じられるため、前職で「やりがいを感じられなかった」「将来性を感じなかった」という人におすすめの職種です。求人数が増えており、未経験者や第二新卒を積極的に採用している企業が多く見られます。そのため、転職するなら今がチャンスと言えるでしょう。
まずは今の自分に適性があるかチェックして現状を理解してから、将来のキャリアパスを思い描いて目標を立てて転職活動をしましょう。