プロセスマネジメントを中核に「型」をつくる
ソフトブレーンは、SaaS型SFA/CRM「eセールスマネージャー」と、営業スキルアップ教育やコンサルティングを提供し、企業の営業活動効率化や生産性向上を支援している。「我々は営業の方法論としくみを提供することで、真の営業DXを提供しています」と川上氏。その中から今回は「育成」に軸足を置き、目標を達成するための組織をつくり上げる方法を解説した。
まず川上氏は、目標達成できる組織にするために育成が必要な理由として「スーパー営業パーソンではない限り『指導』が必要で、指導した結果として『行動変容』が現れ、『成果』が生まれます。その3つの歯車がかみ合ってこそ個人が目標を達成でき、組織の目標達成につながるのです」と説明。そして目標を達成するためには「型」=目標達成に向けた育成の方法論と、「しくみ」=SFA/CRMなど育成状態を把握するためのデジタルツールが必要だと解説した。
ソフトブレーンでは営業の「型」を学問としてとらえ、東京大学や筑波大学、中央大学と産学共同研究を実施している。「できる営業パーソンは、再現性が高い手法を無意識のうちに実践しています」と川上氏。その特性を検証・分解し、プロセスマネジメントを中核としたメソッドを研究しているのだ。
たとえば受注目標が5,000万円の場合、「契約を獲得してこい」「今どうなっているんだ?」と結果を軸に管理・評価するのが結果マネジメント(結果管理)だ。一方プロセスマネジメント(工程管理)では「5,000万円を達成するには、受注単価が200万円だから受注が25件必要」と、目標達成までのプロセスで何が必要か科学的・数値的に落とし込み、足りない要素を補足していく。このプロセスマネジメントを営業に導入することが、営業の「型」をつくる基本となる。