データに基づく戦略により、商談数が120%に伸長!
データ一元化により成果を挙げた企業事例として、企業や学校に研修を提供する事業会社の取り組みが紹介された。
この企業では、見積書のフォーマットが人によって異なったり、別の担当者が同じ企業を重複して登録していたり、問い合わせが来ても営業担当者を照合できなかったりという、さまざまな問題が生じていた。
そこで、上流から下流まで統一の企業データを参照できるようにするため、同社はユーソナーのデータベース「LBC」を採用。導入の決め手として、企業系列情報のデータベースから取引先のグループ会社の情報まで参照できること、事業所単位の情報も得られること、さらに学校情報も把握できることなどが挙げられた。
また、「LBC」と導入済みのSFAを連携することでホワイトスペースを見出したり、SFA上の顧客情報を名寄せしたりすることができ、ターゲット戦略に役立てることができたという。
そして、実際にさまざまな定性的・定量的成果につながった。たとえば企業から問い合わせが来た際、その企業の親会社を担当する営業につなげることができ、親会社との取引実績も参照しながら効率的に商談を進めることが可能になった。また、今後攻めるべきホワイトスペースのリスト化も可能になったほか、どの業界に集中すべきか分析できるようになった。その結果、商談数は120%に増え、DMなどのアプローチ施策の反応率は2倍に伸びた。
「uSonar」の4つの機能で「アプローチの脱属人化」も実現
データドリブンセールスを実現するために必要な要素ふたつめ、「アプローチの脱属人化」においても「uSonar」が効果を発揮する。
湯浅氏によると、アプローチ活動における課題として「ターゲットのリストアップや情報収集に時間がかかる」「ある程度スクリプトはつくるものの、企業に合わせて話す内容をカスタマイズできない」といった声がよく挙がるという。
そこに対して「uSonar」は、「確度の高いアプローチリストを瞬時に作成する」「企業情報を活用して興味を持ってもらえる仮説を立てる」といった機能を提供する。その具体的な機能として4つの機能が紹介された。
ひとつめは「企業属性」。企業名から売上や業種といった基本的な企業属性情報を取得することができる。
ふたつめは「行動特性」。自社ウェブサイトや外部ウェブメディアの閲覧・検索履歴から得たインテント(興味関心)データにより、ターゲティングを行うことが可能となる。
3つめは「ツール導入状況」。MA(マーケティングオートメーション)やアクセス解析ツールなどの導入状況を特定でき、自社サービスとの親和性を確認できる。
4つめは「ストーリー(企業の定性属性)」。さまざまな公開ソースから情報を収集・分析して「この企業は〇〇の特徴がある」という属性を持たせることもできる。たとえば働き方改革への関心、DX推進や設備投資への関心などの属性を持たせることが可能だ。