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2025年1月28日(火)13:00~18:20

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「分業型営業の弊害」を乗り越え、ユーザー目線を取り戻す──電話ツールの移行から始まった営業組織変革

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お客様の「今聞きたい」にシームレスに応えることができる体制へ

──2021年夏にオンラインセールス部門でZoom Phoneを導入後、2023年春にインサイドセールスからカスタマーサクセスまでの全チームが導入されたそうですね。現在に至るまでに、どのような効果を得られたのかうかがえますでしょうか。

大原 まず、コスト面が大きく改善したと思います。たとえばオンラインセールスの電話コストを例に挙げると、Zoom Phoneでは、通話料込みの5アカウントの契約で月額約1万円。以前のツールが、アカウント料と通話料で月額約10万円かかっていたため、毎月約9万円のコストカットを実現できました。

 また、Zoom Phoneは、通話無制限プランのパッケージにはデフォルトで番号がひとつ付属するため、自動的に人数分の番号が発番される点も魅力的でした。オンラインセールスが抱えていた「代表電話からの取り次ぎ」という課題も解消され、お客様とセールスが直接スムーズにやりとりできるようになり、効率化されたと思います。

中村 効率化の点で言うと、スマホでも着信できるようになったのは良かったですね。以前のツールを使っていたときはパソコンで発着信していたため、パソコンを閉じていると応答できず、お客様になかなか折り返せずにお待たせしてしまうこともありました。Zoom Phoneにリプレイスしてからは、スマホでいつでも対応できるようになりました。シンプルな変化ですが非常に良かったと思っています。

 また、個人的によく使っているのが電話番号の連絡先登録。「◯◯社▲▲様」という連絡先登録が当時のツールではできなかったため、かかってきた番号をCRMで検索して特定する必要がありました。Zoom Phoneでは頻繁にやりとりするお客様の番号をかんたんに登録できるため、誰がかけてきたかが検索せずともすぐにわかります。

──以前は複数のツールを開く手間があったとうかがいましたが、Zoom Phoneを導入したことで営業活動がスムーズになった実感はありますか。

中村 私がインサイドセールスに異動後の話になりますが、インサイドセールスから商談への流れがスムーズになったのは大きかったです。

 インサイドセールスは電話(Zoom Phone)メインでお客様と話します。その際「オンライン(Zoom Meetings)で画面共有してほしい」というリクエストをいただいたときに、私がその場ですぐに商談をすることもあるのですが、Zoom Phoneがすでに立ち上がっている状態ですので、ワンタッチでミーティングに移動し、素早くURLを発行できます。もし別の電話ツールを使っていれば、あらためてZoom Meetingsを立ち上げる手間が発生してしまいます。

大原 たしかに、そこも大きく効率化できた部分ですよね。

 従来は、インサイドセールスがひたすらコールして、オンラインセールスにパスするというフローでした。しかし、「今(オンラインセールスから)話を聞きたい」というお客様もいますし、がっつり1時間のオンライン商談ではなく、10分だけ画面共有してもらいたいお客様もいらっしゃるんです。

 そこでインサイドセールスが、「オンライン(Zoom Meetings)で画面共有してサクッと話しましょうか」と対応できることは、お客様にとって、スムーズで心地良い体験になります。そこに応えるための動きが、Zoomのアプリを開いている状態だとやりやすくなりました。

──なるほど。Zoom MeetingsとZoom Phoneは同じアプリで立ち上げることができる。だからこその利点があるのですね。一方、使い慣れていた従来のツールから別のツールへの乗せ換えとなると、現場では戸惑いも生じそうですが、どのようにして組織にZoom Phoneを浸透させていったのでしょうか。

大原 いきなりすべての部署でリプレイスしたのではなく、段階的に導入したことで、うまく浸透が図れたのではないかと思います。まずはZoom Phone導入のメリットを享受しやすそうなオンラインセールスチーム、その次はサポートや計上業務を行う部署、最後にインサイドセールスチームという流れで導入しました。

 リスクを考慮したうえで段階的に導入をしたのですが、リスクとして考えていたのはふたつです。

 ひとつめは、代表電話番号が変わる点。仕様上、既存ツールからZoom Phoneに代表電話番号を引き継ぐことが当社の場合はできませんでした(※)。代表電話番号が変わってしまうことで、お客様にはご迷惑をおかけします。それ以外の部分では極力お客様にご迷惑をおかけせぬよう、体制・運営面の安定性を段階的にとりたいと考えました。

※利用番号がNTT東日本/西日本 発番の番号であれば番号ポーティングが可能

 ふたつめは、050発番によるインサイドセールスの着電率の低下。03などの市外局番ではなく、050発番になることで、お客様へのお電話の着電率が落ちるのではないかという懸念がありました。しかし、050番号が世の中で浸透してきて、思っていたほど敬遠されていないことがわかってきたこと、メンバーもZoom Phoneに慣れ、電話転送などのオペレーションもスムーズにいくようになってきたことから、インサイドセールス部門もZoom Phoneに移行させる決断に至り、2023年春に全チームの導入が完了しました。

──リスクを少しずつつ解消していきながら、段階的にリプレイスされたのですね。中村さんは、Zoom Phone導入後に困ったことはありましたか。

中村 いや、なかったと思いますよ。普通の電話と変わらないし、シンプルでわかりやすい。使い方で困ったことはなかったです。

──現在、Zoom MeetingsやZoom Phoneと連携しているツールはありますか。

大原 まず、CRMツールと連携をしています。また、オンライン商談を書き起こし解析する「amptalk」(アンプトーク)というツールとも連携しています。インサイドセールスチームが、従来の分析機能が優れたツールを解約しても良いと判断できたのは、Zoom Phoneとamptalkの組み合わせで、やりたい分析ができることがわかったからでもあります。

中村 私は現在、amptalkを使ってZoom Meetingsでのオンライン商談のフィードバックをしています。これはメンバーの育成にも役立つんです。ただ録画できるだけでなく、自分と相手の発話の比率が出るため、どちらがたくさん話しているか、喋りすぎていないかを数字で確認できます。数字で明らかになるため、「ここを改善してください」と言いやすく、メンバーも納得しやすい。連携してもらって助かっているところです。

大原 あとは、Zoom Phoneとamptalkを連携することで、録音した音声に「ここ良かったよ」と“しおり”を挟むこともできるので、インサイドセールスのフィードバックや育成にもっと活かしていきたいですね。まだまだ活用の余地があると考えています。

中村 また、amptalkを連携することで録音の文字起こしが見られるのは非常に良いのですが、amptalkのアカウントがないメンバーもいるので、Zoom Phone単独でも文字起こしが見られると良いなと思っています。

 オンラインセールスにとっては、インサイドセールスがコールした内容を商談前にすべて聞く時間がないため、文章で読み込めると便利なんです。このあたりは、Zoom Phone側の今後のアップデートに期待しています。

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分業型営業の弊害で見落とした「ユーザー目線」を取り戻す

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SalesZine編集部(セールスジンヘンシュウブ)

編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダカコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:ZVC JAPAN株式会社

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