初回商談から仮説を資料に落とし込み、信頼を勝ち取る
前回記事「仮説提案で初回商談を突破せよ! 誰でもできる3つのステップ」ではその顧客に合わせた仮説提案のつくり方をご紹介しましたが、それを初回商談前にきちんと資料に落とし込み、初回からその企業のための個別提案資料として用意することで、顧客に「特別感」を与えることができます。
実は、この「特別感」こそ、初回商談で顧客の信頼を勝ち取るためのカギとなり、次のステップに進むための重要な要素になります。
「わざわざ資料にしなくても、口頭だけでも良いのでは?」と思われるかもしれませんが、口頭だけでなく、最初から顧客のための個別提案資料を用意してきたと見せることで、顧客は「自社のためにこんなに時間を割いて考えてきてくれた」と感じ、無意識に、お返してあげたいという気持ちになります。心理学では、「何かしてもらった時にお返しをしたくなる心理作用」のことを「返報性の法則」といいます。
実は「初回商談から顧客のための個別提案資料を持っていく」ことで「返報性の法則」が働き、「自社の情報をしっかりと出してあげよう」「真剣に営業の話を聞こう」「紹介された製品をしっかり検討してあげよう」思ってもらいやすくなる効果があります。
とくに、オンライン商談では、対面商談と違って受け取れる視覚情報が少ない分、資料として視覚的に見せることで顧客に大きなインパクトを与えることができます。
また、その場で導入の基本合意がとれた際に、個別提案資料があれば、すぐに担当者に予算どりのための稟議をあげてもらいやすくなります。すなわち、受注までのリードタイムをかなり短縮させることができるのです。
では、「どのような情報を、どういう流れで入れるべきか」について解説をしていきたいと思います。