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Sales Tech事業参入、育休、メンバー倍増の1年――「絶対コミット」の営業スタイルに生じた変化

2021/09/22 07:00

 2020年9月、PR業界大手のベクトルが営業組織のアポ獲得の効率化を支援するクラウドサービス「アタレル」のサービス提供を開始し、Sales Tech事業に参入した。今回お話をうかがったのは、サービスローンチのわずか半年前に入社し、Sales Tech事業の責任者としてベクトルの新たな挑戦を牽引する中根えりかさん。1年間で「入社」「サービスローンチ」「産休・育休」「チーム人員の倍増」を経験した中根さんに、自身の10年間のキャリアを振り返ってもらった。

新規事業の立ち上げは、やがて「インサイドセールスの立ち上げ」へ

――これまでのキャリアをお聞かせください。

社会人10年めの年次です。最初の5年間はベンチャー企業、その後の5年間のうち4年間は独立しており、直近の1年はベクトル、というキャリアです。

新卒では即戦力として働きたい気持ちがあり、ベンチャー企業を中心に就職活動をしていました。当時はまだ「ベンチャー企業」の言葉の定義が曖昧だったため、「従業員数が30人以下」「設立から5年以内」「説明会に社長が登壇する」などのチェックボックスを自ら設けてエントリーしていきました。さまざまなベンチャー企業の社長とコミュニケーションを取る過程で、企業のトップとコミュニケーションを取りながら関係性を深めていく仕事に適性を感じ、ベンチャー企業の経営者と関わり合いながらフリーペーパーを制作するイシンの広告営業としてキャリアをスタートしましたね。

株式会社ベクトル セールステック事業部 部長 中根えりかさん

入社1年めの段階で、候補先のリストアップ、アポ取り、架電、商談、までのすべてが自分の仕事。社内に編集部はいましたが、インタビューの質問項目作成などの段階から、営業が入り込んでいくスタイルでした。何でもやる営業職として3年間働いたのち、新規事業を立ち上げることになったんです。

新規事業立ち上げでは、「浅く広く」の営業スタイルから一変して「深く入り込む」スタイルへの転換が求められました。加えて、自身の営業成果以外へのコミットが求められるため、キャリアのターニングポイントであったように感じます。

たとえば立ち上げ責任者には、自分の売上だけでなくチーム全体の原価や利益、会計を俯瞰することが求められます。営業が好きで得意だった私は、自分でコントロールできる範囲で自由に動いてきましたから、個の立ち位置に初めは戸惑いもありました。一方で、「このコストを下げられれば、目標達成が見えてくる」などと、仕事のスケール感が大きくなることに手応えも感じていました。こうしたイシンでの新規事業立ち上げ経験を活かしてのちに独立するのですが、もともと起業を志していたわけではなく、「この会社ではやることがなくなった」と思えるくらい「やり切った」と思えたことが独立の理由です。それくらい、がむしゃらに取り組んでいました。

独立してからは、やはり新規事業の立ち上げをお手伝いすることが多かったです。イシンで5年間社長と会い続けて感じたのは、「新規事業をやりたい社長が多い一方で、社内で新規事業をやりたい人たちは極めて少ない」ということ。今思えば、無意識にニーズをくみ取るかたちで独立していたのかもしれません。

新規事業のセールス部門を立ち上げる場合、まずはアポ取りからスタートするため、結果的にインサイドセールスを立ち上げるケースが多かったです。新規事業を軌道に乗せていくアポ取りのフローには、「紹介案件を回していく」「インサイドセールスを立ち上げて仕組み化する」のふたつのパターンがあります。前者は、つながりがいつ途切れてしまうかの予測がつかないため、再現性に欠けます。営業組織の成果を「継続的に」高め続けるためには「再現性」が何よりも重要であるため、必然的に誰でもアポを取れる仕組みづくり――「インサイドセールスの立ち上げ」の仕事が増えていきました。

新規事業立ち上げの延長線上でインサイドセールス周りの実績が増えていく中で、これまでのインサイドセールス組織の立ち上げ実績を評価され、ベクトルへ入社することになりました。

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