営業組織の横断データ活用が実現する商機創出と営業力標準化
――「KonaSearch」は具体的にはどのように利用されているのでしょうか。営業組織における成功事例をご紹介いただけますか。
大別して2系統の活用法が目立ちます。ひとつめは、商品やサービスの情報をマッチング機能により組織内やパートナーと共有することで営業活動が活性化し、売上向上に貢献する例。そしてもうひとつ、組織内の営業活動情報の共有によって営業力の強化・効率化が進んだという例です。
まず前者については、新規と中古の機器販売部門を持つ産業機械販売会社の事例を紹介しましょう。産業機械業界では新規販売時に既存の機械を下取りすることが多く、下取りにより中古機器が市場に出ることになります。下取り機器の情報をSalesforceに入れておけば、「どんな年代・型式のブルドーザーがどこに何台あるか」という機器情報を把握でき、中古機器の販売に活かすことができます。下取り市場が活性化すれば、下取りもしやすくなり、新規機器の販売提案もしやすくなるでしょう。
さらに、下取り前の機器を社外在庫としてみなすことができれば、在庫負担が軽減されコスト削減にもつながります。このように、1つひとつ特徴のある商材だと、属性検索で直ちに絞り込めるとパワフルですよね。買いつける側と売る側が情報を共有・検索できる状態にあれば、営業効率を大幅に向上できるのです。
同様に、たとえば人材採用業界でも、求職者向けの営業組織と求人企業向けの営業組織の間で同様の使い方が可能です。「どんな技能を持った人がどこにいるのか」が検索できれば、求人企業向けの営業も効率的に自社が抱えている登録人材を探すことができます。
そしてもうひとつ、組織内の営業活動データ検索の効率化が営業力向上につながる例としては、「過去の提案書・企画書の共有」がわかりやすいでしょう。たとえば販促用のノベルティグッズを製造・販売するメーカーでは、過去の提案書や見積書を共有し、スムーズな商談確定に活かしています。蓄積された提案書を再活用することで営業効率を大幅に向上しています。
また、ある外資系製薬メーカーでは、医薬品に関する問い合わせに対する回答に正確性が求められることから、「最適な答え」を検索できる仕組みを構築しています。これは社内ポータルの例でしたが、同様のFAQ検索システムを社外のコミュニティに開放し、ユーザーが自由にSalesforceに蓄積したナレッジを検索できるようにした事例もあります。そうすることでコールセンターなどの人的コスト削減を実現し、人材をよりプロアクティブな営業活動に配置することが可能になりました。
単純な検索ならグローバル検索でも十分かもしれません。しかし、調べたい情報が、複数のオブジェクトを参照しなければ得られない場合、グローバル検索だけでは困難です。Salesforceの持っているデータ構造を理解した上で、関連するオブジェクトの値を同時に表示させる検索画面を作成するなどの工夫が必要です。「KonaSearch」なら、ユーザーダッシュボードを簡単に作成でき、検索スピードも速いので、お客様の要望やデータの状況に合わせ、情報探索業務を飛躍的に向上させることができます。