組織やシステムを横断するデータを統合し検索・閲覧を可能に
――「Salesforce」に蓄積したデータの中から、Googleのように自由言語検索で対話的に必要な情報を取り出し、なおかつ業務用途に合わせ検索がカスタマイズできるとしたら、データ活用の可能性が飛躍的に広がりそうです。
若手のメンバーは「どう検索すべきか」でつまずくこともあるかもしれませんが、ユーザーが一度使った検索クエリとフィルター設定を任意の名前をつけて保存し、共有することもできるので、「こういうことを調べたい」と思ったときに既存のクエリを使って直ちに結果を得るという使い方もできます。
「Salesforce」を活用して顧客管理や進捗管理を行っている企業は多いと思いますが、蓄積したデータを十分に活用できていないという場合は、ぜひ実データで試していただきたいです。
それからもうひとつ、Salesforceの検索機能で悩ましいのは、組織やシステムをまたいだ横断的な検索ができないことでしょう。企業によっては、グループ内でそれぞれの会社ごとにSalesforceを使用していたり、Salesforce以外のさまざまなデータソースを持っていたりします。「KonaSearch」なら、他の組織のSalesforceはもちろん、BoxやGoogleドライブなどSalesforce以外のデータソースも、単一の検索インデックスに展開して、横断的にまとめて検索・閲覧することが可能です。
Salesforceの統合検索機能でも外部データソースの検索は可能ですが、各データソースで個別に検索した結果を収集する仕様です。「KonaSearch」は、すべてを単一のインデックスで検索するので、共通の検索関連性でスコアリングされた結果をひとまとめに得ることができます。
また、既存システムのデータをすべてSalesforceへ移行しなくとも、XML形式等に変換し、外部ソースとしてKonaSearchからSalesforceとともに検索できます。これにより、最小限のデータ統合・データ移行でSalesforceへのシステム移行ができるのです。既存システムへのデータアクセス権限に、Salesforceの設定をそのまま適用できるのであれば、そのアクセス権限がKonaSearchへ自動的に引き継がれるのでスムーズな導入が可能です。
KonaSearchは、FAST Search (Microsoftが買収)、Attivio (ServiceNowが買収)といったエンタープライズサーチ企業で、企業向けの検索ソリューションを開発・販売していたアンドリュー・マッカイとケビン・ワッターズによって設立されました。彼ら自身がSalesforceをSFAシステムとして利用していて、標準のグローバル検索では仕事にならないと言って開発し始めた製品なのです。2018年にベイシス・テクノロジーの傘下に入りました。ベイシス・テクノロジーは自然言語処理の専門家集団で、たとえば身近なところではアメリカの入国審査システムに必要な氏名表記の揺れ対応にも当社のテクノロジーが使われています。
外部データソースが複数ありサイロ状になっている場合、データ統合は容易ではありません。ベイシス・テクノロジーのテキスト解析プラットフォーム「Rosette」を活用すれば、社名、部署名、役職、氏名などの固有表現に基づいて、名寄せやキュレーションなどダイナミックなデータ統合も可能となります。お客様の業務・システム要件に応じて、自然言語処理技術を活かしたデータ統合、検索ソリューションが提供できるのも我々の強みです。