営業未経験だった僕の営業向けメディアの売りかた
ーーSalesZineのオープンは2019年4月です。異動したてでSalesZineの売上に責任を持つ媒体担当になったのはすごいですね。
はじめは上長と一緒にやりながら、だんだん独り立ちしていくという流れでやらせてもらいました。並行して、個人の営業としてもトライ&エラーを繰り返しながら仕事を覚えていきました。
先輩の営業に同行させてもらったのは最初の1ヵ月くらいだったと思います。人と会うのが好きなので、ひとりで行っても大丈夫かなと(笑)。毎回アポの終わりに、「話もスムーズにできたし、媒体もきちんと案内できた。今日は100点だったな」と自分を評価していたくらいです。でも、一向に売上にはつながりませんでした。僕がうまく商談をすることがゴールになってしまっていて、ヒアリングもできていない、クライアントには何のメリットもない商談だったんでしょうね。売上につながらないのはなぜだろうと考え、SalesZineの記事を参考に、ヒアリングやプレゼンの手法に工夫を重ねていきました。
新規のお客様を自分で探し、関係を構築していって、はじめてイベントの協賛を受注したときのことは印象に残っています。電車で受注のメールを見て一刻も早く誰かに伝えたくなりました(笑)。クライアントの「これ要るかな?」というような情報まで収集していたので、そういったことが地味に効いたのかもしれません。
ーーSalesZineの媒体担当として心がけていることはありますか?
Sales Tech界隈が動きが活発なフェーズにあるため、オンオフ問わず、イベントが多数開催されています。その中から、月3回は外部のイベントに通うようにしています。自分も営業職ですから勉強になりますし、ベンダー側がどのようなメッセージでイベントを開催しているのかを読み取るためです。自分が担当しているクライアントのイベントに足を運んだ際に、「富安さん、勉強熱心ですね」とお言葉をいただいたことがありました。そのために行ったわけではないのですが、結果的にそのように見ていただけるのだなと思ったり。イベント内容を社内のSlackでリアルタイム実況するなど共有して、社内でのSalesZineのプレゼンスを上げるようにもしています。
ーー媒体担当のやりがいとは?
編集部時代はその媒体が扱うテーマについて深く知る必要がありましたが、翔泳社の広告営業は媒体担当を持ちながら、担当ではない媒体も売ります。業界全体を広く把握していないといけません。そのために、たとえばGoogleアラートにキーワードを設定してSlackで通知が飛ぶようにしたり、プレスリリースはなるべく目を通すなど情報収集を心がけています。このあたりは編集者時代のスキルが活きているかもしれません。
その結果、「このジャンルが熱そうだな」と思っていたジャンルのクライアントからお問い合わせをいただくこともあり、市場の盛り上がりが売上にも反映されることがわかります。広告営業の仕事を通して世の中の流れを体験しているなと感じられます。