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2025年10月23日(木)12:30~17:45

SalesZine ニュース

SalesforceとOpenAI、エンタープライズワークとコマース分野で提携

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 SalesforceとOpenAIは、戦略的パートナーシップの拡大を発表した。

 今回のパートナーシップの拡大により、OpenAIのフロンティアモデルと機能、そしてSalesforceのデータ基盤によって強化されたエンタープライズワークフロー(企業内で展開されるあらゆる業務プロセス)をChatGPTとSlackに統合することで、この変化を促進する。

 両プラットフォームはそれぞれ、週に8億人以上のユーザーと52億件以上のメッセージをサポートしている。これにより、SalesforceとOpenAIの顧客は、自身が使い慣れた作業環境において、エンタープライズグレードのAIを容易に活用できるようになる。

両プラットフォームを横断した統合内容

  • ChatGPTでのAgentforce 360 アプリ:SalesforceのアプリケーションはApps in ChatGPTプログラムを通じて利用可能となり、企業向けインテリジェンス、CRMデータ、Tableauの可視化機能がChatGPTでの会話にシームレスに組み込まれる。
  • Instant CheckoutとAgentforce Commerce:Agentforce Commerceは、ChatGPTのInstant Checkoutを支える標準規格であるAgentic Commerce Protocolと統合される。これにより、EC事業者は注文・決済・履行・顧客関係を把握しながら潜在顧客にリーチする手段を手にすることができる。
  • Slack内のChatGPT:Slack用ChatGPTアプリにより、ChatGPTがSlackに直接統合された。チームは業務の流れの中でスピーディーかつシームレスにインサイトを得られ、コンテンツの下書きをし、複雑な会話を要約できるようになる。この統合により、ChatGPT連携ツールから社内のナレッジが組み込まれ、Slackの検索結果も改善される。
  • Slack内のCodex:自然言語による指示に基づいてコードを記述、編集するOpenAIエージェント「Codex」が、Slackチャンネルやスレッド内でタグ付け可能になった。これにより関連コンテキストを取得し、適切な環境を選択、Codex Cloudで完了したタスクへのリンクとともに返答として提供する。
  • Agentforce360プラットフォームにおけるOpenAI:SalesforceはOpenAIの推論、音声、マルチモーダル機能をAgentforce 360プラットフォームに統合し、エージェンティック エンタープライズの体験をよりインテリジェントかつ強力なものにする。OpenAIは推奨モデルとしても採用され、Agentforce 360ユーザーはAtlas推論エンジンおよびプロンプトビルダーのデフォルトLLM(大規模言語モデル)として選択可能になる。Agentforce Salesなどのアプリも、詳細なコンテキスト理解とスピーディーな分析のため、OpenAIフロンティアモデルを組み込むことが可能になる。

作業環境で業務をシームレスに統合

ChatGPTをSlackに統合することで、会話型AIの力を従業員の既存ワークフローに直接提供

 今回のパートナーシップにより、従業員体験の向上が期待できる。チームがすでに共同作業をしている場所で、企業スタック全体への安全かつシームレスなアクセスが可能となり、会話の流れの中でインテリジェントでデータドリブンな作業が可能になる。また、この取り組みは既存のパートナーシップ基盤の上に築かれている。OpenAIはサードパーティのChatGPTアプリを展開する最初のエンタープライズプラットフォームとしてSlackを選択した。

 Agentforce Salesから、Salesforceのアプリは権限を持つ従業員に対し、Salesforce CRMデータやTableauビジュアライゼーションへの即時の自然言語アクセスを提供すると同時に、OpenAIモデルの生成型知能を活用してより詳細なコンテキストとスピーディーな分析を提供する。

 SlackにChatGPTを導入することで、チームは複雑な会話を要約したり、投稿や返信をスピーディーに下書きしたりする力を、業務の流れの中で利用できるようになる。

 Slackは開発者がアイデアを議論し、意思決定を行い、主要なワークフローを管理する。Slack内のCodexを活用すれば、チームはチャンネルやスレッドで@Codexをタグ付けするだけで、プログラミングタスクを委任できるようになる。

会話型チャネルでのコマース統合

 今回のパートナーシップにより、企業は、顧客が日常的に利用する会話型チャネルで、意図に沿ったAI活用体験を提供しながら、コマースをシームレスに統合できる。

 ChatGPTのInstant CheckoutとAgentic Commerce Protocolによるエンドツーエンドのコマース体験により、Agentforce Commerceを利用するEC事業者は、買い物客がChatGPTで商品を検索した際に、需要をスピーディーに捉え、購入を促進できる。

 Agentforce CommerceとChatGPTのInstant Checkoutを統合することで、EC事業者は、購入意図の発生時に、シームレスな取引を提供できるとともに、統合コストと市場投入までの時間を削減できる。

 Agentforce Commerceからの商品カタログはChatGPTに表示され、Agentic Commerce Protocol(ACP)とStripeによる埋め込み型チェックアウトによってトークン化によってデータプライバシー規制に準拠した取引が可能になる。

 これらの機能を組み合わせることで、エージェンティックコマースを実現するためのエンドツーエンドの基盤を確立される。これにより単一のやりとりの中で顧客の購入意図をコンバージョンへと結びつける。

OpenAI 共同創設者兼CEO サム・アルトマン(Sam Altman)氏のコメント

 Salesforceとのパートナーシップは、人々が日常的に使用するツールがより連携して機能するようにし、業務をより自然でつながりを感じられるものにするためのものです。これは、われわれの共同の取り組みのもとで、いかにAIが日常のワークフローを改善することができるかを示す重要な一歩です。

Salesforce 会長兼CEO マーク・ベニオフ(Marc Benioff)氏のコメント

 消費者として、私たちはすでにChatGPTから瞬時のレコメンデーション(推奨)やインサイトを得ています。今や企業も同様のインテリジェンスと即時性を提供できるようになるのです。世界をリードする最先端AIと世界No.1のAI CRMを統合することで、企業がエージェンティックエンタープライズ(エージェント型企業)へと進化するための信頼できる基盤を創出していきます。

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