SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のSalesZine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

直近開催のイベントはこちら!

SalesZine Day 2025 Summer

2025年7月24日(木)13:00~18:20

SalesZine ニュース

さくらインターネットが「Zoom Phone」を導入 顧客体験の向上と運用効率を強化

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 ZVC JAPANは、さくらインターネットが、2024年6月に社内の一部電話システムをクラウドPBXサービスである「Zoom Phone」に刷新したことを発表した。

(写真左から)さくらインターネット クラウド事業本部カスタマーリライアビリティ部 CX デザイングループ 岩本拓也氏、同部部長 大西圭一氏

導入の背景

 さくらインターネットは日本のインターネット黎明期に創業し、レンタルサーバーやクラウド事業などを展開している。Zoom Phone導入前、同社の従来のカスタマーセンターでは、耐用年数に制約があるオンプレミス型機器を利用しており、またデータセンターでは、ハードウェア型PBXが更新時期を迎えていた。

 ハードウェア面の課題に加え、コロナ禍を機に電話オペレーターの在宅勤務が標準化されたことで、スタッフの自宅環境によって通話品質が左右されるようになった。その結果、顧客満足度が低下し、品質低下時には原因特定も困難だった。こうした背景から今後の電話環境の方向性を模索していたところ、ベンダーの双日テックイノベーションからZoom Phoneを紹介された。

 さくらインターネットでは電話システムのリプレイスにあたり、「通話品質の向上」と「サポート窓口のトールフリー番号(0120番号)の継続利用」を必須要件とし、導入前には PoCで、通信が不安定な環境でのZoom Phoneの高い通話品質を確認した。また、KDDIが提供する「Cloud Calling for Zoom Phone」と「フリーコール」を組み合わせて利用することで、従来の電話番号を継続使用できるようになった。

 また、すでに Zoom Meetingsを全社で使用していたことから、音質や画質の高さ、UIへの信頼感も、Zoom Phone導入の後押しとなった。

 加えて、Zoom Phoneの通話データの蓄積・活用の幅広さも導入の魅力だった。標準搭載の通話録音機能は容量無制限で、Zoom側のクラウドにデータが保存される。以前はストレージ容量の上限に達すると手動でデータ移行が必要だったが、その手間も不要になり、現在は録音データをスタッフの教育やサービス品質向上に活用している。

導入の効果

Zoom Phoneの通話品質ダッシュボード(右上の数字が品質を示すMOSの値)

 PoCを経て、さくらインターネットはZoom Phoneに移行した。移行後は社内でも通話品質が高く評価され、オペレーターへのアンケートでも「音質が良くなった」「通話が途切れなくなった」などの回答を得た。

 また、従来の課題であった音質低下の原因特定も「通話品質ダッシュボード」により解消された。通話記録ごとに品質を示すMOS(Mean Opinion Score)値が表示され、低品質とされる3.5以下の場合は発信・着信それぞれのビットレートやパケットロス、ネットワーク遅延などが数値で可視化されるため、原因の特定が容易になった。

 さらにZoom Phoneは他社ツールとも連携可能なため、さくらインターネットでは Salesforceと連携し、顧客情報の電話番号をクリックし発信できる機能を活用している。これにより、アプリ切替や電話番号のタッチミスによるオペレーションコストが削減され、業務効率化につながっている。

 さくらインターネット クラウド事業本部 カスタマーリライアビリティ部長 大西圭一氏は、「Zoom の有償プランに標準搭載されている生成 AI『Zoom AI Companion』による通話の文字起こしと要約を顧客データと紐づけ、音声からの『感情分析』が可能になれば、カスタマージャーニー全体の改善にもつなげられるかもしれない」と語る。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
関連リンク
この記事の著者

SalesZine編集部(セールスジンヘンシュウブ)

編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
SalesZine(セールスジン)
https://saleszine.jp/news/detail/7542 2025/08/28 10:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング

年間スポンサー

AD