ファーストリテイリンググループのブランド「PLST(プラステ)」は、20〜59歳の働く男女500名を対象に夏場のオフィスファッションに関する意識調査を実施した。
昨今の気候の変化を受けて、ふたりにひとりが夏の長期化を表す“春夏夏秋冬”を実感していることが判明。またクールビズスタイル着用の期間について、約半数がクールビズ開始当初に定められていた6月〜9月の期間を超えて着用しており、クールビズスタイル着用の長期化も明らかに

近年の夏場の気候変化に関して感じることを聞いたところ、6割以上の60.4%が気温が上がったと回答。

さらに夏が始まるのが早くなったと回答する人が45.8%、夏が終わるのが遅くなったと感じている人は54.6%とそれぞれ半数近くが回答し、夏の長期化を実感している人が多いことが明らかとなった。

また環境省は2005年のクールビズ開始当初、期間を6月〜9月と定めていたが、2011年に5月開始へと前倒しした。その後、近年の気候変化を踏まえ2021年以降は期間を定めていない(※)。2021年以降、開始当初の6月〜9月の期間を超えてクールビズスタイルを着用していると回答した人は約半数の47.6%にのぼる結果に。夏の長期化を受けて、クールビズスタイルの着用も長期化していることがわかった。

さらに、業界別に見ると「金融・銀行・保険」が70%、「IT・ソフトウェア・情報処理」が58%と他業種に比べて長期間クールビズスタイルを着用している結果となった。
※出典「環境省」クールビズ期間について
2005年〜2010年:6月1日〜9月末日まで
2011年〜2021年:5月1日〜クールビス開始/6月1日〜スーパークールビズ開始、10月末日まで
2021年〜:クールビズの期間設定なし
8割以上がクールビズは社会的に認知されていると回答し、開始から20年で一般化していることがうかがえる一方、現代の気候に合わせて企業や社会が服装規定は変化していく必要があると考える人は全体の約9割にものぼる


クールビズは社会的に認知されているかを聞くと、8割以上の83%の人が社会的に認知されていると答え、夏の気候変化と共にクールビズというワードや意識は、発足から20年を経て一定浸透してきたことがわかった。
一方、企業や社会のクールビズの服装規定について、約9割の88.6%の人が現代の気候の変化に合わせて、企業や社会も服装規定も変えていくべきと回答し、暑くなる夏に服装で対策していきたいと考える人が大多数を占めることが明らかになった。この結果から、企業や社会に対して服装規定の緩和化を求めるニーズもうかがえる。
クールビズの服装規定がある人のうち、約8割が猛暑や夏の長期化を受けて服装規定が変化したと回答する一方、2割近くは変化していないと回答。近年の猛暑・長期化への対策ができていない人がいることが明らかに

所属企業のクールビズに関してルール・ガイドラインがあるかを聞くと、日頃からスーツスタイルなどの服装規定があり、クールビズに対しても規定があると回答した人は全体の3割近くである26.2%という結果に。

また、クールビズの服装規定があると回答した人に、近年の夏の気候変化を受けて勤務先のクールビズの服装規定が変化したかを聞くと、約8割の80.1%が服装規定が変化したと回答する一方で、2割近くの17.6%の人は変化していないと回答。近年の猛暑・長期化への対策ができていない人が一定数いることが明らかになった。
夏場のオフィスで許容されていると思う服装を聞くと、ジャケットやネクタイの着用が不要と答える人はそれぞれ6割以上と浸透していることがわかった。服装が自由であれば着用したい服装を聞くと、Tシャツ・ハーフパンツ・つま先が出ているサンダルのみポイントが増加し、服装規定の緩和や服装の軽装化へのニーズがうかがえる

クールビズ期間中において、所属企業や社会一般として許容されていると思う服装を聞くと、ジャケット不要は62.2%、ネクタイ不要は62.4%と、それぞれ6割以上と多く、クールビズの服装として浸透していることがわかった。
また、クールビズで自由な服装が着用できるとなった場合、着用したいと思う服装について聞いたところ、「Tシャツ」が8.6ポイント(20%→28.6%)「ハーフパンツ」が5.2ポイント(8%→13.2%)「つま先が出ているサンダル」が3.8ポイント(12.2%→16%)と3つの服装のみポイントが増加し、カジュアルな服装へのニーズが浮き彫りになった。
夏の仕事服にほしい機能ランキングトップ5は、1位「吸汗速乾」、2位「マシンウォッシャブル」、3位「ストレッチ性」、4位「シワになりにくい」、5 位「接触冷感」という結果に

夏の仕事服にほしい機能ランキング1位は「吸汗速乾」が50.6%で約半数ともっとも多く、汗ばむ夏の不快感を洋服で軽減したい人が多いことが示唆される。次いで、2位「マシンウォッシャブル」が38.4%、3位「ストレッチ性」が37.2%、4位「シワになりにくい」が39%、5位「接触冷感」が34.6%という結果となり、どのポイントについても僅差であることから、夏の仕事服において複数の要素が重要視されていることがうかがえる。
【調査概要】
調査期間:2025年3月4日〜3月9日
調査テーマ:夏場のオフィスファッションに関する意識調査
調査対象者:全国、20〜59歳の働く男女500名
調査方法:インターネット調査