ワークアシストツール「TONOME(トノミー)」を開発・提供するTONOMEは、企業の管理職300名とメンバー200名を対象に「マネジメントに対する管理職とメンバーの意識調査」を実施した。
同調査は、働き方の多様化にともなう労務管理やコンプライアンス遵守へのプレッシャーが増大するなかで、難易度と負担が高まる「マネジメント業務」に焦点をあてている。そのなかでも、チーム運営の鍵となる「業務把握」と管理職に求められる中長期視点での「創造的業務(戦略策定や実行、育成、イノベーションなど)」への取り組みについて、調査結果から見えてきた実態を全3回にわたって公開。第3回となる今回は、管理職がメンバーの業務を把握できているかが、管理職とメンバーとのコミュニケーションにどのような影響を与えるのか発表した。
【調査結果】
上司である管理職が、自分の業務を把握していないと感じるメンバーは4割を超える
「上司である管理職は、あなたの業務を十分に把握していると思いますか」と質問したところ、「全くそう思わない」が12.5%、「あまりそう思わない」が30%となり、上司が業務を把握していないと感じるメンバーは4割を超える結果になった。
第1回目の調査では、管理職の約4割がメンバーの業務状況を十分に把握できていないと感じていることが判明。今回の調査により、管理職と同じ割合でメンバーも「上司が自分の業務を把握できていない」と感じていることがわかった。
上司である管理職が、自分の業務を把握していない場合、不満に感じるメンバーは6割を超える。また、業務を把握していないと感じた場合、上司との対話やアドバイスを有益だと感じないメンバーが7割を占める
上司である管理職が自分の業務を把握していないと思うと回答した人に、そのことをどう思うか質問したところ、「不満に感じる」が23.5%、「やや不満に感じる」が37.6%となり、上司が自分の業務状況を把握していことを不満に感じるメンバーは6割を超えた。
同様に、自身の業務を把握していない上司とのコミュニケーションを有益だと感じるかという質問をしたところ、「有益だと感じない」が24.7%、「あまり有益だと感じない」が49.4%という結果になった。
さらに、上司からのアドバイスを有益だと感じるか質問ところ、「有益だと感じない」が28.2%、「あまり有益だと感じない」が49.4%という結果になった。
上司が自分の業務を把握していないと感じるメンバーの約7割は、上司からのコミュニケーションやアドバイスを有益だと感じていないことがわかった。
自分の業務を把握していると感じるメンバーは、上司との対話に不満を感じないが約7割
「上司である管理職が自分の業務を把握していると思う」と回答した人が、上司とのコミュニケーションについてどう感じているか調査したところ、「特に不満は感じない」が14.8%、「あまり不満は感じない」が53.9%となり、約7割が不満を感じていないことがわかった。
上司である管理職とのコミュニケーションに不満を感じるのは、「上司の経験や主観により、適切なアドバイスをもらえなかったとき」「上司に仕事の相談をしても、言い分や話を理解してもらえなかったとき」「上司に話を理解してもらえず、適切なアドバイスをもらえなかったとき」が上位に
管理職とのコミュニケーションで不満を感じると回答した人に、どのようなときに不満を感じるか質問したところ、「上司の経験や主観により、適切なアドバイスをもらえなかったとき」が43%、「上司に仕事の相談をしても、言い分や話を理解してもらえなかったとき」が36.7%、「上司にあなたの話を理解してもらえず、適切なアドバイスをもらえなかったとき」が34.2%という結果になった。
上司への要望で重視することとして、「部下の業務や進捗をしっかりと把握してほしい」「仕事の優先順位や必要なアウトプットを明確にしてほしい」「仕事の目的や背景をしっかりと説明してほしい」が上位に
上司への要望で重視することについて質問したところ、「部下の業務や進捗をしっかりと把握してほしい」が29.5%、「仕事の優先順位や必要なアウトプットを明確にしてほしい」が26%、「仕事の目的や背景をしっかりと説明してほしい」が23.5%という結果になった。
【調査概要】
調査方法:ウェブアンケート
調査対象:企業で働く管理職(部長、次長、課長)、メンバー(係長、主任、一般)
有効回答数:500名(管理職300名、メンバー200名)
調査実施日:2024年6月14日~6月15日
調査主体:TONOME