WorkTech市場で事業を展開するAcallは、ハイブリッドワーク時代の働き方や従業員のパフォーマンスに大きく影響する「会議」に関する実態を探るため、アンケート調査を実施した。
会議・会議調整の時間とそれぞれの改善余地に関する意識・実態
1日のうち会議時間は平均1.9時間、また、日程調整・会議室検索・予約などの会議調整時間は1日平均26.5分となったことから、1日の業務時間(8時間)のうち、約3割もの時間を会議とその調整に充てていることがわかった(図1)。なお、これは会議・会議調整時間に1ヵ月で約50時間、1年では約600時間の時間を費やしていることになる。
年代別にみると、50・60代と比較して20・30・40代の若い世代が、会議・会議調整時間により多くの時間を費やしており、効率化の必要性が明らかになった(図2)。
そのうち、「本当に必要だ」と感じる会議はおよそ4割、「もっと効率化できる」と感じる会議は4割を超える結果に(図3)。
また、会議の調整作業をもっと効率化したいと感じる人は約8割という回答だった(図4)。
会議に関する意識
会議に関する意識では、「会議のゴールやアジェンダ設定がなされておらず、非効率な会議が多い」が66.2%、「結論に達しないうちに会議が終わることが多い」が65.3%、「会議の終了時間間際で話が盛り上がっており、締めにくい」が69%という実態が明らかになった(図5)。
会議調整に関する意識・実態
会議調整作業については、「参加者の空いている日程を見つけることに苦労する」が72%、「会議室を予約したいときに適切な会議室を見つけるのに苦労する」が70.7%、「適切な会議が見つからないとき、交換してほしいのに言いにくい」が64%という実態が明らかになった。会議調整においては、参加者の日程調整や適切な会議室の検索・予約に時間がかかっている状況があると考えられる。
また、「社内で会議室のカラ予約が多いと感じる」が62.7%、「社内で会議室を複数予約している人や長時間予約している人に譲ってほしいと感じる」が63%という実態も明らかになった。適切な会議室を見つけるのに苦労をしている状況があるため、社内メンバーに会議室の適切な利用をしてほしいと感じる意識が高まっていると考えられる(図6)。
(総務・人事・経営企画限定)会議室マネジメントに関する意識
自社の「会議室マネジメント」については、7割を超える人が課題を感じる結果だった。その中でもとくに「会社にとっての適切な会議室数」67.3%や「会議室の利用実態を把握・分析した最適化」69.7%と、7割近くから要望があがった。
会議室利用状況の実態把握・分析から、必要な会議室数やレイアウトの設計、オフィスファシリティの最適化が求められている結果となった(図7)。
自身の会議室利用に関する意識
自身の会議室利用に関する意識については、「予約したものの利用しなくなった会議室をリリースし忘れたこと」が39.8%、「大人数の会議室を少人数で使用したこと」が59.2%、 「実際の会議時間よりも念のため長めに予約すること」が68.7%という実態が明らかになった。自分自身の会議室利用の態度を振り返り、適切な利用をできていない意識がある人が多いことがわかった。
一方で、「手間がかからず別の会議室が見つかれば会議室交換に協力したい」が77.5%と約8割の方が面倒な作業がなければ、会議室交換には協力的な姿勢があることがわかった。
図6にある通り、6割以上が適切な会議が見つからないとき、「交換してほしいのに言いにくい」と感じているものの、依頼されれば協力したい人も多いことから、依頼のハードルが下がれば、会議室を一層効率的に利用できる余地があると考えられる(図8)。
【調査概要】
調査手法:インターネット調査(調査会社の保有する調査パネルを利用したネットリサーチ)
調査エリア:東京都・大阪府・愛知県
調査対象:年齢/20歳以上、職業/会社員、勤務先所在地/東京都・大阪府・愛知県のいずれか、従業員規模/300人以上、職種/総務・人事・経営企画・営業・マーケティング・技術のいずれか
サンプル数:600サンプル
割付:年齢層と職種によりそれぞれ割付/年齢層:20代、30代、40代、50代、60代を各120s、職種/総務、人事、経営企画、マーケティング、技術を各100s
調査期間:2024年06月18~20日(木)