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2024年7月12日(金)13:00~18:20

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73%以上の職員が生産性向上を実感 世田谷区が生成AIサービスを3ヵ月で内製/クラウドネイティブ

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 クラウドネイティブは、世田谷区の生成AI(ChatGPT)サービスの内製開発を支援したと発表した。Microsoft Azure OpenAI Serviceを活用し、生成AIと対話ができるチャットボットを開発、全職員に提供したプロジェクトが実施された。

開発の背景

 本チャットボットは、Microsoft Azureがクラウドで提供する機能やサービスのみで構成された環境で、外部に委託することなく、非エンジニア職の区職員がローコードツールなどを駆使して開発。区職員が通常業務を兼務しながら3ヵ月ですべての工程を完了させた。

 クラウドネイティブは、プロジェクトの進捗や担当の区職員の習熟レベルに合わせながらノウハウを提供し、疑問や課題に応対。その際、世田谷区のICT環境へは関与せず、区職員たち自身の手で構築・開発を行った。

  • 目的

 生成AIと庁内外のデータを活用することで、区職員の業務の効率化、区民の利便性の向上を図ることを目的としている。

 企業専用の生成AIを手軽に提供するベンダーも複数ある中、委託請負などのベンダー依存を回避し、持続的かつスピーディな開発および活用を実現するために、世田谷区DX推進担当課は自組織で構築することを選択した。

 本チャットボットは、生成AIおよび庁内データを活用するプロジェクトの一部であり、今後のプロジェクトの基礎となる環境を、まずは区職員向けに構築した。

  • セキュリティについて

 本チャットボットは、自治体特有のセキュリティ要件を満たしている。β´モデルに基づき三層分離したインターネット接続系にある区の事務環境および、その環境から利用するMicrosoft Azureをともに論理的に閉域化していることで、入力したテキスト(プロンプト)の内容が外部に流出する可能性は低くなり、また、入力した内容がAIに学習されることも回避される。

 このほかにも、生成AIと対話するインターフェースを世田谷区役所職員が日々利用するMicrosoft Teamsに限定することで、チャットボットの利用促進と、不適切な利用の抑止を図っている。

チャットボットの特徴

  • 低コスト

 区職員による内製のため、Microsoft Azureの基本料金(一部)と利用料(従量課金)のみが実費となり、アカウント数を気にせず広く利用できる。

  • Microsoft Teamsからすぐに使える

 Microsoft Teamsは世田谷区で正式採用されており、普段使っているツールに組み込むことで、区職員が手軽に利用できる。新たにログインしたり、情報を入力したりするなどの手間なく、Microsoft Teamsが利用できる区職員であれば、チャットボットと対話するだけで利用できる。

  • 親しみやすいキャラクター設定

 チャットボットのキャラクターを「明るくポジティブ」「絵文字をよく使う」などの性格に設定することで、親しみやすさを演出する。

成果

 チャットボットを実際に利用した区職員127名を対象にしたアンケートを実施したところ、73%が「生産性の向上を実感した」と回答した。また、通常業務は1日平均約34分の削減、アイデアや企画の素案作成については1回の処理につき平均約77分削減したという結果だった。

 役に立った主なケースについては次のとおり。

  • 【⽂書の作成での活用】⽣成AIを使⽤する際、どのような場⾯で役立ったか?
  • 【その他の活⽤】⽂章⽣成AIを使⽤する際、どのような場⾯で役立ったか?
  • 今後、実装されたら使⽤したいものは?

「追加サービスの要望」に関するアンケートによると、90%が「内部文章を学習した問い合わせボット」という回答だった。一方、「やさしい日本語ボット」と題した、そのままでは固い印象や難しい日本語で構成されている文書や規定を、幅広い年齢層や外国人でも読みやすい形に書き換えるボットの要望もあった。

今後の展望

 次のプロジェクトとして、庁内の内部文章を参照させた上で対話ができるQAボットがテスト段階に入っており、今後、ICTサポート用チャットボットを庁内で展開していく予定。

 また、現在は生成AIの活用は庁内に限定しているが、区民向けのサービスへの活用の可能性についても、今後検討していく。

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