PwC Japanグループ7月1日に企業のAI活用を支援するための新拠点「AI Lab」を開設することを発表。
同社は、AIおよびデータアナリティクスに関するリソースを結集した専任チームを組織し、企業のAI活用を包括的に支援していくという。AI Labを通じて重点的に支援する領域は、5つ。
- AI活用に必要なシステム環境およびデータ基盤の構築
- AIユースケースの棚卸および優先順位付け
- AIを活用する風土の醸成と習熟度の向上
- AIに付随するリスクに対する意識の醸成
- AI活用に関する戦略やユースケースの検討セッション
PwCの調査「Sizing the prize」によると、AIが2030年までに世界経済に与える影響は15.7兆ドルになると試算されており、日本でも多くの企業がデータを生かした経営を志向しているという。一方で、PwCの「第22回世界CEO意識調査」では、多くの日本企業のCEOがAIに期待を寄せているにもかかわらず、その活用は非常に限定的であることが明らかになっている。データエコノミーが進展していくなか、AI活用は企業の競争力を高めるために必要不可欠だという。とくに日本においては人口減少が進んでおり、より少ない労働力で生産性向上を図るために、AI活用が必要とされている。このような状況および企業のニーズを踏まえ「AI Lab」開設を目指す運びとなった。
AI Labには、監査、コンサルティング、税務などPwC Japanグループの各部門からAIおよびデータアナリティクスでの経験を有する専門家を結集。米国、英国、インド、イタリア、中国、チリ、ルクセンブルク、ドイツに拠点を置くPwC海外法人のAI関連組織で構成するネットワークの一員となる。ネットワークには500名を超えるAIや最先端技術の専門家が所属しており、技術的なトピックや事業戦略、戦術の適応や最先端の事例に至るまで、グローバル規模での豊富な知見にアクセス可能。AI Lab専任チームは、各拠点が有する事業におけるAIの実用化例、特に、デジタルトランスフォーメーションにおける実績を収集し、日本企業の支援に活用。また自社グループ内でのAI活用も推進することで、日本市場におけるノウハウや知見の蓄積を図り、クライアントへの支援に生かしていくとのこと。