ウイングアーク1stは、売上高100億以上の営業部の役職者514名を対象に、営業組織の予算達成に関する実態調査を実施した。
調査概要
- 調査名:営業組織の予算達成に関する実態調査
- 有効回答数:売上高100億以上の営業部の役職者514名 ※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
- 調査期間:2023年7月21日~同年7月24日
- 調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
- 企画:ウイングアーク1st
1.営業活動の可視化の程度、予算達成状況に関して「完全に可視化できている」のは38.1%
「Q1.あなたの組織における、営業活動の「可視化」の程度を教えてください」(n=514)と質問したところ、予算達成状況(当期予算と当期受注実績)は「完全に可視化できている(100%)」が38.1%、「ほぼ可視化できている(80%以上)」が28.0%、来期予算達成に必要な今期の見込み予算達成状況は「完全に可視化できている(100%)」が23.2%、「ほぼ可視化できている(80%以上)」が29.8%などという回答となった。
2.営業プロセス可視化のハードル、「プロセスが定義されていない」が38.9%で最多
Q1のいずれかの選択肢で「あまり可視化ができていない」「全く可視化できていない」と回答した人に、「Q2.営業プロセスの可視化にあたって実感されているハードルを教えてください(複数回答)」(n=190)と質問したところ、「プロセスが定義されていない」が38.9%、「属人化によって一定成果が出ているので変えづらい」が30.0%、「そもそも判断材料となるデータがない」が28.9%という回答となった。
3.「予算の確保」や「会社が興味を示さない」などもハードルに
いずれかの選択肢で「あまり可視化ができていない」と回答した人に、「Q3.営業プロセスの可視化ができないハードルがQ2以外にあれば自由に教えてください(自由回答)」(n=130)と質問したところ、「予算の確保」や「会社が興味を示さない」など130の回答を得た。
<自由回答・一部抜粋>
- 予算の確保。
- 営業パーソンの抱え込み。
- SFAが効果的に活用できていない。
- 会社が興味を示さない。
- インフラ整備の課題と取り組み体制の問題。
- 販売予測。
- 一部機密事項もあるから。
4.営業の活動指標、「10個以下」が約半数
「Q4.営業の活動指標はどの程度データとして記録できていますか(例:コール社数、訪問社数、商談化数など)」(n=514)と質問したところ、「1~3個」が14.6%、「4~10個」が24.3%という回答となった。
5.予算達成状況のリアルタイムな把握が常にできているのは約4割
「Q5.あなたは、予算達成状況のリアルタイムな把握ができていますか」(n=514)と質問したところ、「常に把握できている」が41.4%、「部下からの報告にて把握している」が35.4%という回答となった。
6.受注状況のリアルタイムな把握、常にできているのは4割未満
「Q6.あなたは、受注状況のリアルタイムな把握ができていますか」(n=514)と質問したところ、「常に把握できている」が35.4%、「部下からの報告にて把握している」が39.7%という回答となった。
7.見込み商談数、リアルタイムで常に把握できているのはわずか24.7%
「Q7.あなたは、見込み商談数のリアルタイムな把握ができていますか」(n=514)と質問したところ、「常に把握できている」が24.7%、「部下からの報告にて把握している」が43.2%という回答となった。
8.予算達成における着地の予測ができているのは約7割
「Q8.あなたは、予算達成における着地の予測ができていますか」(n=514)と質問したところ、「予測できている」が68.7%、「予測できていない」が21.6%という回答となった。
9.予算達成状況の把握、「Excelシートの運用で把握」が39.4%で最多
Q8で予算達成状況を「予測していない」「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q9.あなたは、どのような方法で予算達成状況を把握していますか」(n=353)と質問したところ、「Excelシートの運用」が39.4%、「予算管理ツールの運用」が22.9%という回答となった。
10.約9割が「予算達成にあたってデータ活用が重要」と回答
「Q10.あなたは、予算達成にあたって、活動進捗や実績、顧客情報などのデータ活用はどの程度重要だと思いますか」(n=514)と質問したところ、「非常に重要だと思う」が53.1%、「やや重要だと思う」が33.5%という回答となった。
11.現在の予算達成プロセスにおいて、データ活用を80%以上できているのは半数にとどまる
Q10で「とても重要だと思う」「やや重要だと思う」と回答した人に、「Q11.現在の予算達成プロセスにおいて、どの程度でデータ活用できていますか」(n=445)と質問したところ、「完全に活用できている(100%)」が12.1%、「ほぼ活用できている(80%以上)」が39.3%という回答となった。
12.デジタルシフトの過程において、約4割が「社内調整・稟議過程で頓挫した経験」あり
「Q12.デジタルシフトの過程において、社内調整・稟議過程で頓挫した経験はありますか」(n=514)と質問したところ、「頓挫した経験がある」が39.3%、「頓挫した経験はない」が36.0%という回答となった。
13.頓挫した要因、「予算を圧迫すると判断されたため」が44.6%で最多
Q12で「頓挫した経験がある」と回答した人に、「Q13.あなたが社内調整・稟議過程で頓挫した要因を教えてください(複数回答)」(n=202)と質問したところ、「予算を圧迫すると判断されたため」が44.6%、「社内調整に時間がかかりすぎたため」が36.1%、「稟議内容の実施により工数がかかりすぎると判断されたため」が33.2%という回答となった。
14.レベニューマネジメントは半数が実施、実施意向ありを含めると7割に
「Q14.貴社のレベニューマネジメント(※)実態について教えてください」(n=514)と質問したところ、「実施しているが不十分」が36.0%、「実施しようとしているができていない」が19.8%という回答となった。
※レベニューマネジメント:営業部、マーケティング部、カスタマーサクセス部など収益に直接関与する成果および投資を部門横断で連携し、全体収益の最大化を目指すマネジメント
15.レベニューOpsの社内設置率が前年比141.4%で大きく伸長
「Q15.あなたの営業組織における「分業化」について、当てはまる選択肢をお選びください」(n=514)と質問したところ、レベニューOps(※)は「営業部内にある」が20.8%、「営業部外にある」が25.3%という回答となり、社内設置率は46.1%、前年対比で141.4%と大きく伸長した。
※レベニューOps:Revenue Operations(レベニューオペレーションズ)とは、営業部、マーケティング部、カスタマーサクセス部など収益に直接関与する部門横断で連携するうえで、組織間の縦割りを解消し、全員の焦点を合わせつなげていくことで、顧客提供価値と全体収益の最大化実現を目指す考え方