ギブリーは、同社が提供する法人向けのChatGPT活用プラットフォーム「法人GAI Powerd by GPT-4」(以下、法人GAI)のオプションとして、具体的な業務シーンに対応した指示をワンクリックで可能とする「プロンプトレシピ」の提供を開始したことを発表した。プロンプトレシピの第1弾として、営業事務にフォーカスした「営業アシスタント機能」を提供する。
「プロンプトレシピ」とは
2023年4月より、同社はChatGPTを活用した法人向けプラットフォーム「法人GAI」の提供を開始し、ChatGPTの法人利用における課題解決に寄与してきた。
利用ユーザーはあらゆる業務で法人GAIを活用しているが、自身で効果的なプロンプトを作成することは難しいという声も挙がっていた。そこで同社は、プロンプトを自身で設計しなくとも業務を自動化できる機能として、プロンプトレシピをリリースした。
プロンプトレシピは、さまざまな職種の具体的な業務シーンに特化したAI活用をワンクリックで実現できるようにしたもの。
「営業アシスタント」機能概要
同社は今回、プロンプトレシピの第1弾として「営業アシスタント」をリリース。営業スタッフの業務をサポートすることを目的として、営業戦略の立案・実行につながる6つの機能を搭載。ワンクリックで利用でき、営業実務の効率化が可能となる。
具体的には、商談の議事録やメモを挿入することで、次のようなアウトプットを提示する。
- 入力された商談議事録を要約する。
- 商談内容を把握し次に顧客にヒアリングすべき項目を示唆する。
- 商談内容を把握し受注するために次にどのようなアクションをすべきかを提示する。
- 商談後に顧客に送る御礼メールを作成する。
- 商談内容を評価し、次に商談をする際に何をすべきかアドバイスする。
- 商談内容を把握し上司やチームに向けての報告書を作成する。
同社による、本機能に関する調査結果
ギブリーは、同社で営業に携わる新卒社員、3年目社員、営業マネージャーを対象に、初見の議事録をもとに報告書作成までの時間を計測し、営業アシスタント機能を利用した場合の時間・精度の比較を行った。
非コア業務の約88%の工数削減
これまで営業後の事務作業に平均43.3分間かかっていたが、〈営業アシスタント〉を使用することで作業時間は平均5分になり、従来に比べて約88%の時間を削減。
実務的に有効かつ網羅的なアウトプットが可能
「次回商談時のヒアリング事項」を抽出させた場合に、営業アシスタントのアウトプットは、営業3年目の社員および営業マネージャーのアウトプットと比べて同等または、より網羅的に抽出できていることがわかった。
営業事務においてのコスト節減効果
営業アシスタント機能を用いて削減可能な非コア業務の人的コストを算出すると、新卒10名、中堅80名の営業組織の場合、毎月約3,500万円にのぼった。これを年間で計算すると約4.3億円が削減可能であると考えられる。