リコーは、サイボウズと資本提携契約を締結したことを発表した。サイボウズはリコーを処分予定先として第三者割当による自己株式処分を実施し、普通株式174万100株をリコーへ割り当てる予定。今回の資本提携により両社は協業関係を発展・強化し、国内外のデジタルサービス事業の展開を加速させる。
リコーとサイボウズは、2022年4月27日、国内外でのDX加速を目的にしたデジタルサービス事業に関する業務提携に合意。現場のデジタル人材やソフトウェア技術者の人材交流などを進め、2022年10月にはクラウド型業務改善プラットフォーム「RICOH kintone plus」を共同開発して国内市場向けに提供を開始した。サイボウズが有するローコード・ノーコードの開発力と、リコーにグローバルで販売サポート体制を展開する中で培った課題解決力を掛け合わせることによって伴走型サポートを実現し、顧客が取り組む「現場の人が主体の業務改善」を支援している。
両者は今後、2022年度中に米国、その後は欧州など、順次展開地域を拡大する予定。サイボウズは今回の資本提携により調達する資金を、国内外の協業展開の礎となるクラウド基盤の拡充や組織・体制の構築とその運用に投資する。具体的には、RICOH kintone plusによる事業拡大を想定し、サーバー機材の購入などクラウド基盤を拡充。さらに海外展開の第一弾となる米国においては、リコーが保有する顧客基盤とサイボウズが米国事業で蓄積したノウハウを組み合わせてより強固な組織体制を構築・維持するため、今後3年間にわたり人件費・マーケティングのための広告宣伝費等に投資する。
リコーとサイボウズは、両社の創造力やコラボレーションを結集し、さまざまな業務に関わる情報共有や業務プロセスの効率化をデジタルの力で支援することで、顧客の将来の成長や競争力強化を支え、企業や組織の未来における“はたらく”のDXに貢献していく。