グローバル人材の転職を支援する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンは、英語力と専門スキルを活かして働く、日本の334名を含む全世界の会社員4,841名を対象に「理想のワークスタイル」や「2021年のキャリアプラン」について調査したアンケート結果を発表した。
同調査結果の詳細は、次のとおり。
オフィスで働く理想的な日数 1位「週に2回」、2位「週に3回」
オフィスで働くのにもっとも理想的な日数を聞いたところ、日本の会社員は1位「週2回」、2位「週3回」という結果に。世界的に見ても、「週2回」がもっとも多い回答結果(30%)で差異はなかった。リモートワークが定着していくなかで、働く人の意識が変化していることがうかがえる。
日本の回答者の19%が「完全なリモートワークを続けたい」と回答しており、世界平均13%という数字を上回った。また、日本の回答で特徴的な結果となったのが、「毎日オフィス勤務が必須となった場合、仕事のオファーを断る」と37%が回答している点。オフィス勤務のデメリットを問う質問へは、「通勤」(84%)、「柔軟な勤務時間」(60%)、「住む場所の柔軟性」(52%)が上位を占めた。
週5日のオフィス通勤生活に戻りたい人はわずか5% 新しい働き方のリモートワークが人気
日本の回答者で、毎日オフィス勤務という旧来の働き方に戻りたいと答えた人は、わずか5%に留まり、逆にフルリモートワークとなった場合、その勤務形態を受け入れにくいと回答した人は3%という結果となった。フルリモートワークを受け入れにくい理由のトップ3は、1位「気が向いたときにオフィスに行くことができる」(54%)、2位「オフィスのほうが、生産性が高いと感じる」(36%)、3位「対面式の会議や同僚との交流がある」(25%)が挙がった。世界全体では、10%が「フルリモートワークは受け入れにくい」と回答している。
20%が「自分のスキルが他社で通用するかに不安感」 一方、半数以上が「2021年にキャリアチェンジや転職を計画」
リモートワークが働き方の選択肢のひとつとなってから1年以上が経過し、多くの人が余暇時間を自分のスキル向上にあてていることがうかがえる。しかしながら、「自分のスキルセットに自信があるか」という問いに対しては、日本の回答者の自信のなさが突出しており、20%以上が5年後には自分のスキルが通用しなくなるのではという懸念を抱いているということがわかった。これに対し、アフリカの回答者はもっとも楽観的で、現在のスキルセットに「非常に自信がある」と58%が回答。この結果から、日本の回答者は世界と比較した際に、スキルセットへの自己評価が低いことが見てとれる。
また、93%の日本の回答者が、雇用され続けるためには再教育や新しいスキルの習得が必要だと考えていることが判明。スキルアップを望んでいながらスキルアップ実現に至っていない人が挙げた理由としては、1位「経済的なコスト」(43%)、2位「その投資が報酬アップにつながるという保証がない」(17%)、3位「仕事の安定性や昇進が確約されていない」(33%)という結果となった。
自分のスキルに対する不安要素を抱えながらも、日本の回答者は、「2021年にキャリアチェンジ(職種変更を視野にいれた転職)をする」(23%)、または「転職する」(29%)という意向を示していた。また、現状維持と回答したのは、わずか31%という結果から、転職などの変化を求めている人の割合が高いことがうかがえた。
調査概要
- 調査期間:2021年7月1日~2021年7月31日
- 調査人数:4,841名(全世界)/334名(日本)
- 調査内容:ハイブリッドワークに関する調査