2020年10月8日、Sansanは「イベントテック事業戦略説明会」を実施し、企業のセミナー開催・運営を効率化する法人向けセミナー管理システム「Sansan Seminar Manager」を発表した。説明会では代表取締役社長の寺田親弘氏、取締役の橋本宗之氏、新規事業開発室室長の林佑樹氏が登壇。イベントテック事業への進出に対する同社の姿勢を説明するほか、イベントテック事業戦略の概要説明、新サービスの紹介を行った。
同社では、既存事業のさらなる成長と収益化のほか、強みを活かした新規事業の創出・展開を加速する成長戦略を掲げている。そうした中で、イベント関連業務における業務効率化の余地に着目し、「イベントテック事業」への参入を発表。新サービスである法人向けセミナー管理システム「Sansan Seminar Manager」のほか、「Smart Entry by Eightオンライン名刺」や「オンライン名刺」、「ログミー」といったグループ内の既存サービスを掛け合わせ、イベントテック領域における取り組みを加速する。
説明会の終盤、寺田氏は「現在は個別のソリューションとなっていますが、ゆくゆくは統合パッケージとして提供し、イベントテクノロジーをSansanが全方位でサポートできる姿を構想しています。展示会やイベントといった業界全体を当社のイベントテックにより進化させる。そして、日本国内に新しい『イベントテック市場』を切り開いていきたいと考えています」と意気込み、イベントテック事業を「Sansan」「Eight」に続くもうひとつの柱として成長させる構想を語った。
法人向けセミナー管理システム「Sansan Seminar Manager」の概要
同サービスは、企業のセミナー開催・運営を効率化するセミナー管理システム。セミナーの開催における「手軽にイベント開催ができない」「正確な来場者登録・管理ができない」などの課題に対して、募集ページ作成から、来場者フォーム、受付、ウェビナーの開催およびアンケート集計までをカバーする。セミナー運営にまつわるプロセスを自動化し、工数・コストを削減することで、ウェビナー開催の効率化を実現するほか、ツールとの連携を通して、セミナー開催における効果拡大を目指す。
機能詳細
募集ページの自動作成
同サービス上で開催概要を入力すると、システム内のテンプレートを基に募集ページを自動で生成し、最短10分で作成開始からページ公開までを完了することが可能になる。これにより、専門的な知識がなくとも、セミナーの募集ページの作成ができるように。
AIフォーム
AIフォームは「会社名予測機能」と「フリードメイン判定」機能を持つ独自開発の入力フォームだ。「会社名予測機能」では、AIがメールアドレスのドメインから所属企業名を推定し、来場者は自身で手入力せずとも、クリックだけで正しい社名を入力することができる。また、「フリードメイン判定」では、「gmail.com」など独自に学習した約5,000件のフリードメイン辞書に基づき、セミナー主催者側の効率的な会社のメールアドレスの把握を支援する。
無人受付システム（オフラインセミナー向け）
受付にSansanが開発した専用端末を設置することにより、無人での来場受付が可能になる。来場者は自身の名刺を専用端末にかざすだけで、申し込みの際に登録したデータとの即時照合が行われ、全自動での受付完了を実現する。
自動受付システム （ウェビナー向け）
参加者ごとに独自のウェビナー受付用URLを発行・配布する機能。来場者が受付用URLを経由してYouTubeやZoomといった配信サービスに遷移し、ウェビナーを視聴すると、主催者側はウェビナー登録者の参加・不参加を正しく把握することができる。
