アドビは、電子サインサービス「Adobe Sign」の新バージョンを提供開始した。最新版では、従業員がどこにいても、厳格なセキュリティ基準や規制要件に準拠することが可能になった。また、機能強化により、各業界の企業が電子サインを導入することにより生産性向上できるよう支援する。
ヘルスケアおよびライフサイエンス業界における電子記録、電子サインの使用が定められた米国食品医薬品局(FDA)の連邦規則第21条第11章(21 CFR Part11)への準拠が義務付けられる企業にとって、今回のアップデートは特に重要なものとなる。
すでにAdobe Signを利用している場合には、機能強化は自動的に利用可能になるとのこと。今回強化された機能は次のとおり。
- トップ画面から最近使用された文書テンプレートへのよりクイックなアクセスが可能に。
- Adobe Signホームページ内でホバリングするだけで、サインのリマインダーの追加や完成版の契約書のダウンロードなど、もっとも多用されている機能にすぐにアクセスすることができるように。
- 数字や日付の入力が最適化され、モバイルデバイスのサインエクスペリエンスが、今まで以上に簡素化。
また、今回のアップデートを受けたAdobe Signの機能は次のようになる。
- 新たに強化されたFill & Sign(入力と署名)機能により、Adobe Signに保存されているテンプレートから選択、フィールドに必要事項を入力し、本人確認、署名理由などの設定も含めた自己署名ワークフローを開始することができる。このワークフローにより、21 CFR Part 11に準拠する。
- IT管理者は、Adobe Signの新たに拡張されたライフサイエンス設定を使用し、21 CFR Part 11への準拠だけでなく、患者同意書などの規制に対応したワークフローも強化することが可能に。
- ライフサイエンス業界のコンプライアンス分野に長けるMontrium社と提携し、21 CFR Part 11に準拠するためのハンドブックとアクセラレーターのパッケージを作成することで、Adobe Signユーザーがよりスピーディにソリューションを利用できるように。
- 署名や急ぎの書類の処理において、場所やデバイスによる制限がなくなる。