MEDIUMは、商談の一次情報を自動で蓄積・構造化する「STRIX(ストリクス)」について、セールスデータプラットフォームとして提供を強化することを発表した。

背景
NRI「IT活用実態調査2025」によると、生成AIを導入済みの企業は57.7%に達し、2023年の33.8%から2年で24ポイント増加した(※1)。矢野経済研究所は、近い将来、導入率が8〜9割に達すると予測している(※2)。
一方で、HubSpot「日本の営業に関する意識・実態調査2025」(第6回)によると、営業活動における生成AIの活用率は28.9%だった。前年の21.1%からは改善した一方で、企業全体のAI導入率57.7%との間には約29ポイントのギャップがある(※3)。
生成AIが営業プロセスを支援するには、「何を提案すべきか」「どの案件にリスクがあるか」を判断するための一次情報が必要となる。しかし実際の営業現場では「データのサイロ化」「データの抽象化」といった課題が顕在化。こうしたデータの不備が、業領域における生成AIの活用を阻む要因となっている。
- データのサイロ化:AIが参照できるデータが散在(サイロ化)していることがAI活用の障壁となり、個人でのAI活用に止まってしまう。
- データの抽象化:SFAに蓄積される情報が抽象的・主観的な要約に偏り、顧客の生の発言(一次情報)が欠落しているため、AIによる深い推論に使えない。
多くの企業で、顧客が抱く懸念点や競合他社との具体的な比較軸、組織内の意思決定ルートといった情報は属人化しており、組織として利用可能な形で構造化されていない。このような背景からMEDIUMは、セールスデータプラットフォームとしてSTRIXの提供を強化した。
【調査データ出典】
概要

STRIXが提供するセールスデータプラットフォームは、生成AIが商談の全量データを解析・構造化してデータベースを構築することで、データのサイロ化を解消すると同時に、生成AIの活用に適した環境を提供する。
特徴1.商談の一次情報を全量で蓄積する

オンライン・対面を問わず商談を記録することで、会話という一次情報を継続的に取得する。これにより、記憶や個人の主観に基づく報告ではなく、事後的な検証が可能な事実として会話ログを蓄積する。
特徴2.営業活動に必要な粒度で構造化する(AIが使えるデータにする)

会話内容からヒアリングサマリ、BANT、意思決定プロセス、懸念点、合意事項、ネクストアクションといった営業活動に必要な要素を自動で抽出し、会社・取引(案件)・商談ログという三階層で文脈を保ったまま整理。案件の進捗状況や停滞の要因を時系列で追跡できる、営業活動に活用できるデータモデルを構築する。
特徴3.SFA/CRMと接続し、データ欠損と抽象化を解消する

既存のSFA/CRMを代替するのではなく、それらが本来の機能を発揮するためのデータ供給源として機能する。商談から抽出された構造化データをSFAやCRMへ自動連携することで、入力負担の軽減とデータ品質の担保を同時に実現。現場の担当者は報告業務の効率化や情報の自動的な蓄積が可能となり、マネジメントは、案件状況に対する認識の統一や、指導・育成に用いる客観的な素材の確保が可能となる。
特徴4.蓄積データを横断探索し、生成AIが推論できる環境を整える

類似案件の検索や過去提案の再利用、失注リスクの兆候検知、停滞要因の抽出、勝ちパターンの横断抽出とプレイブック更新などを、商談の一次情報に基づいて実行できる。
MEDIUM 代表取締役 関 翔太郎氏のコメント
生成AIを営業に実装する上で本当に難しいのは、モデル選定でもプロンプトでもなく、AIが参照できる営業データが存在しないことです。
日本企業のAI導入率は57%を超えました。しかし営業現場では、商談の一次情報が記録されず、SFAには2行の要約しか残らず、個人の記憶と勘で営業が動いています。これでは、どれほど優秀なAIを導入しても、推論の原材料がない以上、成果には結びつきません。
私たちは、営業のAI活用は「ツール導入」ではなく「データ基盤づくり」から始まると確信し、STRIXをセールスデータプラットフォームとして再定義しました。「個人の勘」ではなく「組織の科学」で営業を動かす。その基盤を、日本の営業組織の標準装備にしていきます。
