「顧客へ新しい価値を」 金融機関がパートナービジネスに注力する理由
金融機関にとってのパートナービジネスは、とてもシンプルに言えば「金融商材以外の収益をつくり、顧客に新しい価値を提供するための手段」です。
これまで金融機関の収益は、融資や手数料といった金融商材が中心でした。しかし、金利環境の変化や競争の激化により、従来と同じ方法だけでは成長が難しくなっています。
一方、顧客側のニーズは確実に変わっています。「お金を借りたい」だけではなく、「事業をどう成長させれば良いのか」「業務を効率化したい」「デジタル化を進めたい」といった相談が増えています。ただ、こうした課題に対して、金融商品だけで応えるのは難しいのが現実です。
そこで、ITや業務支援、データ活用などに強い外部企業と連携し、金融以外の価値も一緒に提供していく。これが、金融機関にとってのパートナービジネスです。ポイントは、「紹介ビジネス」ではなく、顧客にとって意味のある“新しい価値”をつくれるかどうかにあります。
ここで、金融機関がパートナービジネスに注力する理由を整理しましょう。
1.金融だけでは差別化が難しくなっている
多くの金融商品は、どの金融機関でも似た内容になりがちです。そのため、「金利」や「条件」だけで選ばれる時代ではなくなっています。顧客に選ばれ続けるためには、金融を超えた付加価値が必要です。その手段として、パートナーとの連携が重要になっています。
2.非金融収益への期待
パートナービジネスは、金融商材以外の収益機会を生み出します。顧客支援の幅が広がるだけでなく、収益構造そのものを多様化できる点も、金融機関にとって大きな魅力です。

メガバンクや地方銀行などの中期経営計画の資料を参照してみてください。「金融商材以外の領域の収益化」や「ビジネスマッチング」といった言葉が並んでいると思います。いわばそれらが、「パートナービジネス」のことです。
先ほどお伝えしたように、金融機関は今までの融資や預貸といった伝統的な金融商材に加え、顧客の経営課題の解決が求められる時代になってきました。その中で、他企業のサービスを使い、総合的に顧客の課題解決を支援する動きが非常に大きくなっているのです。
