CRM搭載のカスタマープラットフォームを提供するHubSpot Japanは、米国本社であるHubSpot, Inc.がAIアシスタントを提供するDashworksの買収に合意したことを発表した。
Dashworksは、CRMや、ユーザーが使用するアプリやEメール、ドキュメント、ミーティングなど、ビジネスにおけるさまざまのデータソースと接続して重要な情報を要約し、社内情報の検索を容易にするツール。Dashworksの運営チームはHubSpotのAI製品開発組織に参画し、HubSpotのAI機能群である「Breeze」全体の検索とコンテキスト収集機能を強化する。
この買収を通じて、Dashworksが持つ高度な検索およびAI推論の専門性と、すべてのマーケティング、営業、カスタマーサービス部門にAIアシスタントを提供するというHubSpotのビジョンを一体化させ、ユーザー企業の成長促進に貢献することを目指す。
HubSpotは、ユーザーが容易にアクセスできるAIアシスタントを提供するための第一歩として、2024年にBreeze Copilotを発表した。Dashworksの加入によって実現する高度な検索と推論機能、および非構造化データソースとの連携により、HubSpotはBreeze Copilot、Breeze Agentsおよび製品全体に組み込まれた各種AI機能を強化していく。
この開発が進むと、各組織のユーザーは自然言語でかんたんな質問をすることで、AIアシスタントから次のようなサポートを受けられるようになる。
- マーケターが、自社の最新のブランドガイドラインの方針を容易に調べることができる
- 営業担当者が担当顧客の状況を確認したいと思ったとき、CRMに記録されている内容以上の情報を容易に検索できる
- カスタマーサービス担当者が、ナレッジベース(ヘルプページ)から特定の質問に対する回答を検索できる
- ユーザーが上記のような質問をAIアシスタントに投げかけたとき、Breezeは1,800以上のアプリ連携先を持つエコシステムを活用してHubSpot内外のビジネスコンテキストを調査する。そして、調査結果を迅速に要約してユーザーに提供する
HubSpot AI担当シニア バイス プレジデント ニコラス・ホランド氏のコメント
Dashworksの印象的な点はそのシンプルさです。ユーザーが質問するだけで、ドキュメント、メッセージ、チケット、サードパーティアプリ等に散在する情報を即座に取得するため、これまで何時間もかかっていた物事が数秒で完了します。この強力な検索機能をCopilotに統合し、マーケティング、営業、サービスチームを支援する真のGo-to-Marketアシスタントを作っていくことを大変嬉しく思います。
Dashworks 共同創業者 プラサド・カウテカー氏のコメント
DashworksとHubSpotは、あらゆる規模の企業が使いやすい強力なテクノロジーを提供するという共通のゴールを持っています。マーケティング、営業、サービスソリューションにおけるリーダーシップと、非構造化データに関する先進的な取り組みを持つHubSpotとともに、多くの企業が日々のワークフローでAIの可能性を最大限に活用できるよう取り組んでまいります。