「顧客マスタデータ」として存在感を発揮
「Sansan」の活用によって情報収集にかかる時間を削減しただけでなく、把握できる情報の質も上がったと鳴海氏。実際の操作画面を見せながら、「Sansan」の効果的な活用例を浅羽建設の例に沿って紹介した。
<「Sansan」からわかること・判断できること>
「Sansan」から得られた情報をもとに、自社の高橋さんへ現大阪支店長の情報を事前にヒアリングすれば、挨拶や商談がより有意義なものになるだろう。過去の接点を含めるこれらの情報は、どれだけインターネットで検索してもわからない。しかし「Sansan」を使えば、これらの情報を速やかに解像度高く抽出できるのだ。
さらに社内の接点情報を活用すれば、自社の管理部門へアプローチしてきた企業に対して“逆提案”も可能になる。重要な顧客と接点がない場合やマネージャーとメンバーの間で認識の齟齬が生じている場合も、「Sansan」で可視化することで解決できる。SalesforceやMicrosoft Dynamicsなど外部ツールとも連携でき、情報を正確に分析するための顧客マスタとして「Sansan」は存在感を発揮するだろうと鳴海氏は語る。
講演の最後に鳴海氏は、日本通運での「Sansan」導入事例を紹介した。日本通運は2022年1月にホールディングス体制へ移行し、グループ名も日本通運グループからNXグループへと刷新。顧客の本質的なニーズを把握するため営業情報の重要性が高まり、データドリブンな営業マネジメント変革を推進する重要なツールとして「Sansan」の全社導入を決定したという。
経営層が導入目的をしっかりと従業員全員へ説明することで、現在は各部門へ浸透。事例紹介動画では、社内の人脈情報を活かした営業シナリオの作成、同じ顧客を担当する別拠点の営業担当と情報共有や営業戦略の相談、新規顧客の開拓など、現場社員が「Sansan」活用の効果と今後への期待を語った。
営業生産性の向上は一筋縄ではいかない。だからこそ、いかに素早く顧客を知れるかが重要なファクターになるという。「お客様の情報が散らばりやすいこの時代、さまざまなツールが散在する時代だからこそ、マスタとなる顧客データとして『Sansan』を活用していただき、営業生産性を高めていただければと思います」(鳴海氏)