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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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新規事業の営業お作法

営業がうまくいかず新規事業が立ち消える前に! 「トーナメント形式の仮説検証」で事業成長を実現しよう

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 いまや大小問わずさまざまな企業が「新規事業開発」に取り組んでいる。しかし、製品はつくったものの、「売り方がわからない」「営業人材がいない」など営業上の悩みが尽きないという組織も少なくない。本連載では、スタートアップや新規事業に特化した営業代行/営業コンサル事業を専門に行うプルーセルが事業成長に役立つ営業マネジメントの手法を3回にわたって解説していく。

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「失敗は成功の元」は本当なのか

 新規事業を担当する営業パーソンの皆さんは「失敗は成功の元」という言葉にどのような印象を持つだろうか。失敗してもその原因を追究し、欠点を反省して改善していくことで、かえって成功に近づくことができるとした、発明王トーマス・エジソンの言葉である。

 新規事業の成功率は2割程度だと言われている。答えのない新規事業の営業に、何の戦略もなしに挑んでは、思い描いていたとおりに売れず「失敗」を経験するのも当然である。むしろ新規事業の現場では、想定どおりに売れることのほうが珍しいくらいだろう。

 本稿では、新規事業の営業現場において、成功確率を高め、できるだけすばやく仮説を検証していくための「アジャイル型営業」の手法を解説していく。

 生産数や受注目標から逆算し、なんとなくKPIを決め、がむしゃらに数字を追ってしまい、ただ時間を浪費してしまっていないだろうか。本稿を通して、仮説検証に基づいた「正しい失敗の仕方」を身につけ、少しでも成功までの時間を縮めてもらえれば幸いだ。

「トーナメント形式の仮説検証」で成功確率を高める

 私たちは多くのスタートアップや大企業の新規事業を支援する中で、「失敗を前提とした営業プロセス」こそがいちばんの近道だと捉えている。そのうえでアジャイル型営業と通常の営業の違いは、「片道通行型」と「急がば回れ型」だと説明できる。

画像を説明するテキストなくても可

 新規事業では、何が起こるかわからないにも関わらずタイムリミットは短いため、「より早く、より正確に」売り方と売り先を定めていかなければならない。あるいはその製品がどのように市場に受け入れられるのかを把握しなければならない。そのため、失敗のたびに「戦略を考えてからまた走る」では遅い。「走りながら考える」前提で営業プロセスを設計し、重点的に攻める場所が見つかって初めてリソースを割く必要がある。

 よくあるのは、「良いものはできた。売り先の仮説も立てたから、〇ヵ月計画で営業をどんどんかけていこう」という営業プロセスの設計。そして得てして「今はまだ我慢のときで、いずれこの想定どおりになる」あるいは「ここまでは予定を決めたからプロセスを変えられない」という状況に陥りがちだ。期限を迎え、また新たな戦略を考える。そうしていくうちに関わる人は疲弊し、事業は消費期限を迎える……。

 この状態を回避するために必要なのが、「トーナメント形式での仮説検証」という考え方。プロセス上で重要になり得る論点を事前に想定し、それを満たす要素を実務レベルまで落とし込んでいく。そうすることによって自身の営業活動はうまくいっているのか、遅れがあるとすれば次の打ち手はどうするべきか、ボトルネックを常に把握しながら、よりブラッシュアップした営業活動を展開することができる。

 トーナメント形式の仮説検証を行うためには、多くの仮説検証のオプションを初期から持っておくことが重要だ。たとえばアウトバウンド営業ひとつとっても、「〇〇業界vs△△業界」「〇人規模vs△人規模」「〇〇の訴求vs△△の訴求」など、営業活動の中でどのオプションをかけ合わせることで最も成果が出せるのかを常に検証する必要がある。マーケティングのA/Bテストのようにトーナメント方式での仮説検証プロセスが行っていくと言うと、イメージは沸きやすいだろうか。

 ここから、アジャイル型の営業プロセスを作成する際の実際の手順を公開していく。

次のページ
「撤退理由がいくらでも見つかる」新規事業の営業が想像するべき4コマめ

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この記事の著者

株式会社プルーセル セールスコンサルタント 川村大志(カワムラタイシ)

大学卒業後、国内のマーケティングコンサル会社に入社。国際イベントのプロモーション業務や上場企業の新規事業の販路拡大プロジェクト等マーケティング全般の領域に従事。株式会社プルーセルに入社後は主にマーケティング系・環境系のクライアントの大手攻略の型作りやフィールドセールスの仕組み作りを行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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