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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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SalesZine Day 2022 Winter

セールスキャパシティを軽視せず、複数指標からの考察を――営業リーダーに必要な原理・原則を捉える視点

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 2022年1月25日と26日の2日間にわたって開催された「SalesZine Day 2022 Winter」。本稿では、日本中の営業組織のバイブルとなりつつある『THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス 』(翔泳社)の著者、福田康隆氏が登壇した基調講演「Sustainable Sales Strategy ―自走する組織のつくりかた―」後半の様子をお届けする。

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"採用遅れ"は許されない 重要なセールスキャパシティ

ターゲット市場のセグメンテーションについて語られた前編「理想的な顧客プロファイルで戦略は決まる――『THE MODEL』福田氏に学ぶ"成長の天王山"の見極め」も公開中!

 セッション後半では、「セールスキャパシティの重要性」が語られた。成功している多くの企業は、売上の先行指標であるACV(初年度12ヵ月分の契約金額)に加え、ACVの先行指標としてセールスキャパシティ、ひと言で言えば営業の戦力を重視している。

「『最近はPLGという言葉も出てきて、営業の戦力を重視する時代は古い』と思われる方も多いかもしれません。ビジネス系メディアでも、『これからの主流は製品を中心に販売を行うPLGだ』という特集もありますし、その例としてZoom、Slack、Shopifyなどが挙げられます。実際に非常に大事な概念であり、『営業だけ』やっていれば良い時代ではなく、昔からそれだけで通用するほどビジネスは甘くはないと私は考えています」(福田氏)

ジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社 代表取締役社長 福田康隆氏

 一方で「売り方」は、会社の成長ステージや製品特性に依存するものであると福田氏は指摘する。PLGでスタートした企業もさらなる成長を求め、必ず営業力を強化するフェーズに到達すると述べた。とくに「組織購買」であるBtoBビジネスにおいては、製品のみでは大きく普及できず、営業が介在することは欠かせないのだ。

 セールスキャパシティは、単純な営業の頭数ではない。たとえば、中途社員は入社後に研修期間等を経て期待どおりの売上を挙げられるまで時間がかかる。この時間をRamp timeと呼び、担当領域の受注傾向や必要なスキルを勘案して傾斜をかけた計算を行う。当然、採用の遅れや異動・退職はセールスキャパシティに大きな影響を与えることになる。

 近年、営業育成と成果を結びつける「セールス・イネーブルメント」に注目が集まっているが、この重要性もセールスキャパシティの観点から説明できるという。セールスキャパシティを最大化できる方法は5つ。「1.ヘッドカウントを増やす」「2.採用時期を早める」「3.退職者を減らす」「4.一人当たりの期待売上を伸ばす」「5.RampTimeを短くする」、4と5はとくにイネーブルメントの担当領域であり、2や3に関しても人事と近い関係性を築き、深く関わっていく必要がある領域だと福田氏は述べる。

「また、売上の達成率だけではなく傾向に注目することも必要です。たとえば、一部のトップパフォーマーが業績を支えている状況は非常に怖い。トップパフォーマーの退職がリスクとなります。異動や退職が出てもリスクを最小限にできるよう組織改革を行うこともイネーブルメントに求められます」(福田氏)

 福田氏は、そのうえで営業マネージャーがもっとも集中するべき仕事は採用であると強調した。退職や異動も折りこんだ現実的なプランを立てたうえで、上期に業績が良ければ、PLの優位差異を活かして、前倒し採用を行えば成長の好循環を実現できる。逆に、一度でも採用が後手に回ってしまうと回復には膨大な時間がかかる。

「採用の遅れは許されないという姿勢で臨む営業マネージャーは成功すると思いますし、Ramp timeを考慮すると、翌年度の事業計画も意識して採用計画をしなければなりません。こう言っている私も、そこまで考えずに採用計画を行っていたことがありました」(福田氏)

 そんなときに、Salesforceの創業者であるマーク・ベニオフ氏から「戦争が始まってから兵隊を集める将軍はいない」と言われたことをよく覚えているという。「リードが増えたから採用する」「先が見えないから採用しない」という選択をとり続けると、かならず成長は頭打ちになってしまう。プランニングに関するソリューションもさまざまあるため、「皆さんもぜひセールスキャパシティを軽んじずにプランニングにテクノロジーを活用していただきたい」と福田氏は述べた。

次のページ
「どう動いてほしいか」を報酬設計に反映する

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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https://saleszine.jp/article/detail/3222 2022/03/03 07:00

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