Sansanは、営業DXサービス「Sansan」が2024年8月31日時点で契約件数10,000件が突破し、2025年5月期の第1四半期決算においてARR251億円を達成したことを発表した。
営業DXサービス「Sansan」の展開
- 機能の強化
Sansanは、名刺管理にとどまらず、接点情報や企業情報、営業履歴を一元管理して全社で共有できるようにすることで、売上拡大とコスト削減を同時に可能にする営業DXサービスとして強化してきた。また、機能面でも、生成AI領域などの研究に注力している。これらの知見を活用し、Sansanに蓄積された情報やウェブ上に散在する膨大な公開情報から、営業活動の効率化や社内コラボレーションの活性化、顧客接点の分析などが可能になる機能群「Sansan Labs」を無料で公開している。
- コミュニティー活動の推進
Sansanは、ユーザーコミュニティーの活動も推進してきた。2024年にはユーザーとともに議論を深める「営業DX Meetup」を開催した。ユーザーの課題を把握するとともに、ユーザー同士がオフライン・オンラインで課題を共有し議論を深める機会を創出することで、企業の営業DX推進を後押しする。
- セキュリティーの向上
Sansanでは、システム面・人材面の対策、オペレーションにおいても情報漏洩を防ぐ仕組みを構築するなど、セキュリティー対策に注力している。2023年には不正ログインを回避するのに有効なワンタイムパスワードを利用した2要素認証機能を無償提供も開始。これら継続的な取り組みを実施してきた結果、2024年9月に政府のセキュリティー評価制度「ISMAP-LIU」の第一号に登録された。
Sansan 執行役員/Sansan事業部 事業部長 小川泰正氏のコメント
2007年に名刺管理から始まったSansanですが、今や企業情報の活用や商談履歴の蓄積、接点情報の分析などが可能となり、営業DXサービスとして進化してきたと言えるだけの機能が備わってきました。今回、契約件数10,000件を達成し、解約率0.4%と低水準を維持できたことは、これまでのSansanの進化について、多くのユーザーから一定評価をいただけた結果ではないかと考えています。
「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げる当社にとって、10,000という数字は大きな意味を持つ一方、日本全体におけるカバー率を考慮すると成長の余地は依然として大きいと考えています。実際、当社の調査によると、「コロナ禍後に営業の難易度が高まっている」と回答した人が約6割いる一方、7割以上が「営業DXは進んでいない」と回答しています。市場の変化に対して営業DXの果たすべき役割や期待が高まっていると感じながら、現場では営業DXの活用が追いついていないことが調査から明らかになっています。営業DXサービスの提供者としてこの課題に真摯に向き合い、ますます進化を加速させてまいります。