会話型AI構築プラットフォーム「miibo」を提供するmiiboは、生成AIの嘘や間違いを効果的に検知する「AI分析機能(β)」の有料ユーザー向け一般開放を発表した。この機能は、生成AIの主要な課題である「ハルシネーション」や誤回答を素早く検知することにより、開発したAIの改善を可能にする。
機能の紹介
miiboで作成したAIの会話を確認することができる「会話のログ」画面にて、AIの分析結果を閲覧できる。
分析結果には次の内容が含まれる。
信頼度 (4段階評価):与えた前提データ(RAG)の内容と食い違いのある回答をしていないかを判定する。この判定により、ハルシネーションのリスクがないか検知できる。
解決予測(5段階評価):AIに話しかけたユーザーの抱える課題を本当に解決する回答ができているかを判定する。ユーザー満足度の高いAIになっているかを確認できる。
このふたつの分析観点をバランスよく高めることで、高精度かつ満足度の高いAIを開発することが可能になる(※)。
※ 本機能は生成AIの誤回答を100%検知可能なものではなく、改善が必要な回答をいち早く検知し改善につなげるための機能になる。
具体的なメリット
miiboの「AI分析機能」導入により、ユーザーは次のようなメリットを得ることができる。
1.品質向上とリスク低減
- AIの応答精度の向上のための改善
- 誤情報提供によるリスク削減
2. コスト削減
- 誤回答チェックの時間を削減
- 人的リソースの効率的な再配置が可能に
3. 顧客満足度の向上
- 解決予測度の高い応答を増やすことで開発したAIの満足度を向上
4. ビジネスの拡大と新規機会の創出
- AIの信頼性向上により、新規事業領域への展開が可能に
5. PoC → 本運用への意思決定の基準が明確になる
- 開発したAIの本運用へコンバートする際の基準として活用
【miiboのAI分析機能の特徴】
miiboの「AI分析機能」とは、AIを活用したmiiboのRAGシステムを包括的に評価するための分析機能で、さまざまなユースケースに対応可能。今回のリリースでは、AIによる回答結果に対して「信頼度」「解決予測」の2種類の評価基準を設け、それらを「G-EVAL」と呼ばれるLLM-as-a-judgeのフレームワークにあてはめて評価することを可能にした機能の提供を開始する。
miiboのAIによる応答の設定画面で、本機能を有効にするだけで利用が可能になる。エンジニアによる追加開発も不要で、AIによる分析機能を活用できる。
【対象ユーザー】
対象:miiboのプレミアムプラン以上を契約している全ユーザー
【利用方法】
miiboの「AIによる応答の設定」にある「応答をAIによって分析する(ベータ版)」の項目をONにする。