エン・ジャパンは、運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で、サイトを利用している35歳以上のユーザーを対象に「30代のうちにやっておいてよかったこと、やっておけばよかったこと」についてアンケートを行ない、1,580名から回答を得た。
30代のうちにやらずに後悔していること、1位は「語学力習得」
40代以上の人に「30代を振り返って、キャリアにおいてやらずに後悔していることはありますか?」と質問したところ、84%が「ある」という回答だった。
やらずに後悔していることがあると回答した人に「それはどんな経験ですか?」と質問したところ、もっとも多かったのは「語学力習得」が49%、次いで、「資格取得」が45%と続いた。年代別では、ポイントの開きがもっとも大きいのは「転職」だった(40代:27%、50代:15%、60代:11%)。
その理由は次のとおり。
【質問】キャリアにおいてやらずに後悔していることと、その理由を教えてください。
▼「語学力習得」と回答した人
- 40代から語学の勉強をしたが、歳をとってしまったため海外赴任が叶わなかった(50代男性)
- 語学力を習得しているだけで、転職時の報酬基準がアップする傾向がある(50代男性)
▼「資格取得」と回答した人
- 資格がものをいう業界では、若くて頭が柔らかいうちに難関資格に挑戦すべき(40代男性)
- 留学していた友人がCPAを取得し、その後ずっと高い報酬をもらい続けていたため(50代男性)
▼「転職」と回答した人
- 年齢的にマネジメントが求められるが、経験が浅い点がネックになっている(40代男性)
- 自身の技術を、他社に評価してもらえるチャンスだったのではと振り返る。(50代男性)
30代のうちにやっておいてよかったこと、もっとも多いのは「マネジメント」
40代以上の人に「30代を振り返って、40代以降のキャリア構築に役立ったことはありますか?」と質問したところ、79%が「ある」と回答した。
さらに、「それはどんな経験ですか?」と質問すると、トップ3は「マネジメント」が36%、「資格取得」が26%、「転職」が22%という回答だった。また、「海外での勤務」では年代による回答の差が顕著で、40代と比較して60代は11ポイント高い結果になった。
詳細なコメントは次のとおり。
【質問】30代の経験が、40代以降のキャリア構築にどう役立ったか詳細を教えてください。
▼「マネジメント」と回答した人
- 部下の育成や転職後のポジションに有利に働いた(40代男性)
- 30代でマネジメントを経験した事で、自身の課題に早めに気づけたこと(50代男性)
▼「資格取得」と回答した人
- 国家資格を取得したことで、仕事の幅を広げることができた(50代女性)
- 資格を得たことで、転職できた(50代女性)
▼「転職」と回答した人
- 転職をした事で、新卒の時には見えていなかったことや仕事を知ることができた(40代男性)
- 他社の企業風土や常識を目にして、視野を広げ柔軟な思考へ変革できた(50代男性)
キャリアを考える上で大事なことは「明確なイメージを持つこと」「自分のキャリアの責任は自分にあると捉えること」
30代の人に、「いま積んでいる(もしくは積もうとしている)キャリアについて教えてください」と質問したところ、トップ3は「転職」が58%、「マネジメント」が43%、「資格取得」が40%という回答だった。また、「いま積んでいる(もしくは積もうとしている)キャリアが役立ちそうですか?所感を教えてください」と質問したところ、次のコメントを得た。
【質問】いま積んでいる(もしくは積もうとしている)キャリアは役立ちそうですか?所感を教えてください。
▼「転職」と回答した人
- 転職により別の視点を得ることができたため、役立てられると考えている(30代男性)
- 新しい事にチャレンジしたいので、役に立つと信じている(30代男性)
▼「マネジメント」と回答した人
- マネジメントは、分野が違えど共通する部分だと感じる(30代男性)
- 年齢が高くなり職位も上がっていくと、必ず必要になる(30代男性)
▼「資格取得」と回答した人
- 現状よりは確実にキャリアアップにつながると思われるので、必ず取得するつもり(30代男性)
- 無駄にはならないと思うが、今の会社では活用する場面がない可能性が高い(30代男性)
続いて、「自分の積みたいキャリアや将来像を考える上で、大事なことは何だと思いますか?」と質問したところ、もっとも多かったのは「自分のやりたい仕事やキャリア像について明確なイメージを持つこと」「自分のキャリアの責任は自分にあると捉えること」という回答が同率で42%だった。
その理由は次のとおり。
【質問】自分の積みたいキャリアや将来像を考える上で、大事なこととその理由を教えてください。
▼「自分のやりたい仕事やキャリア像について明確なイメージを持つこと」と回答した人
- 明確なイメージと主体性がないと、自分の望む方向に行かない(30代男性)
- 明確なビジョンがあると、最短でやるべきことに主体的に取り組むことができる(40代男性)
▼「自分のキャリアの責任は自分にあると捉えること」と回答した人
- 会社に委ねるのではなく、長期的なビジョンを持ち自身でハンドリングする必要がある(40代男性)
- 価値観の多様化やIT化が進むにつれて、自身で生き方を選ぶことが重要だと認識した(50代男性)
▼「社外でも通用する専門性を身につけること」と回答した人
- 今いる会社で通用することだけを考えていたら、井の中の蛙になってしまう(40代男性)
- ジェネラリストよりスペシャリスト。「何でもできること」は、高く評価されない時代(50代男性)
▼「自分に合った働き方を主体的に選択すること」と回答した人
- すべては自身の選択次第(30代男性)
- 自分から勉強する姿勢が大切だと思う(40代男性)
【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「ミドルの転職」を利用する35歳以上のユーザー
調査期間:2024年3月11日~5月9日
有効回答数:1,580名