リコーは、東京オリンピック開催期間の2020年7月24日~8月9日に本社オフィスをクローズし、社員約2,000人が一斉にリモートワーク(在宅もしくはサテライトオフィスでの勤務)を行うことにしたと発表。顧客対応業務や実機検証業務などは、例外となる。これにより、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方やBCP対応の実践に取り組みながら、大会期間中の首都圏の混雑緩和に貢献する。
東京都と大会組織委員会は、大会期間中の交通混雑緩和に向けて「2020TDM推進プロジェクト」を立ち上げ、企業や団体に対し、交通量削減に向けた協力を呼びかけている。2019年6月13日現在で、98団体、1576社・事業所が参加を表明するなど、企業や個人の理解が広まるなか、リコーは大会期間中の混雑緩和に率先して取り組むことで、社会全体で課題に取り組む機運のさらなる醸成に貢献していく。
リコーは、「働き方変革」を経営課題の最重要項目のひとつとして位置づけており、全社活動として推進している。社員1人ひとりがそれぞれのワーク・ライフにあわせて時間と場所を選べる働き方を実現するために、リモートワーク制度を導入し、最大で同一週内3日、月間10日までの終日利用、部分利用を可能にしているほか、リモートワークの促進に向けてサテライト勤務の展開を強化している。
今回発表した本社一斉リモートワークは、働き方変革の一環として取り組むもの。来夏における実施に向けて、今年度に関しては、7月22日~9月6日に総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府が、東京都および関係団体と連携して実施する「テレワーク・デイズ」期間や、11月にテレワーク推進フォーラム(総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、学識者、民間事業者等により構成)が推進するテレワーク月間のなかで、本社一斉リモートワークに向けた取り組みを実施し、検証することで、支障なく業務を行えるよう、2020年の大会本番に向けて備えていく。また今後、都内にオフィスを持つグループ会社も業務特性を鑑みながら対応を検討していく。
リコーはリモートワークをはじめ、社内副業や社外の副業、エフェクティブ・ワーキングタイム(フレックスタイム)、育児・介護の支援や自己啓発などのためのショートワークといったさまざまな働き方にチャレンジし、成果や失敗など自ら実践することで得られたノウハウを顧客にも提案していくという。