エフェクトは、中小の経営者を対象に「人的資本経営の実態と課題感」に関する調査を実施した。
調査概要
「人的資本経営の実態と課題感」に関する実態調査
- 調査期間:2023年11月7日~2023年11月8日
- 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
- 調査人数:1,006人
- 調査対象:調査回答時に中小企業の経営者であると回答したモニター
- モニター提供元:ゼネラルリサーチ
85%の中小企業経営者が、人的資本経営を重要視
「人的資本経営の展開について、どの程度重要視していますか?」と質問したところ、「とても重要視している(47.3%)」「やや重要視している(36.8%)」という結果となり、およそ85%の中小企業経営者が、人的資本経営を重要視していると回答した。
続いて「人的資本経営について、課題に感じることはありますか?」と質問したところ、「(課題はあれど)何をすべきかわからない(18.7%)」「(課題はあれど)どこから手をつけるべきか悩んでいる(39.2%)」「(課題はあれど)まだ何も手をつけていない(つけられていない)(23.8%)」という結果となった。課題はあるが、どこから手をつければ良いか悩んでいる人が多いことがわかる。
自社に必要な力は「チーム・組織を運営する力」が第1位
「今後、必要になってくるのはどのような力だと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、「チーム・組織をつくる(運営する)力(44.8%)」と回答した人がもっとも多く、次いで「自ら課題を発見する力(41.1%)」「問題解決力(38.0%)」と続いた。
研修を行っていない中小企業が4割超
「自社内ではどのように人材育成を行っていますか?」と質問したところ、「自主性に任せていて会社としては実施していない(33.9%)」と回答した人がもっとも多かった。人的資本経営が重要だと考えながらも、自主性に任せる企業が多い傾向であることがわかる。
続いて「次のうち、自社内で教育のために行っていること(複数回答可)」をたずねたところ、「仕事の裁量は個々に任せている(34.3%)」と回答した人がもっとも多く、次いで「聞かれたことは丁寧に細かくフィードバックしている(30.9%)」が続いた。
さらに、具体的にどのような研修内容を取り入れているのかを知るため「行っている研修内容(複数回答可)」を質問したところ、「何も行っていない(42.7%)」と回答した人がもっとも多かった。
人材教育の成果が出ず、原因も把握できていない経営者が多数
「教育・研修の効果はどのくらいありますか?」と質問したところ、「大きな変化が起きている(17.2%)」「その場は効果があるが持続しない(37.0%)」「自分の仕事に応用させることが難しい(27.3%)」「まったく出ていないと思う(18.5%)」という結果となった。
そこで「成果が出ていない理由や原因について把握できていますか?」と質問したところ、「あまり把握ができていないと思う(53.1%)」「全くできていないと思う(31.9%)」という結果となり、85%が研修の成果が出ていない理由を把握できていないことが明らかになった。
さらに、「成果が出ていない理由や原因について、自社内でどのようなフォローをしていますか?」と質問したところ、「あまりフォローができていない(77.4%)」と回答した人がもっとも多かった。人的資本経営のための研修効果が出ていないと感じる経営者は多く、さらにその原因を把握できているのはわずかであることがうかがえる。