マツリカの提供するクラウド営業支援ツール「Mazrica Sales(旧Senses)」が、スタートアップから生み出される新しいアイディアやテクノロジーで未来の生活を豊かにする街「Life-Tech KOBE」をビジョンに掲げ、産官学連携のもと包括的な支援事業を行っている神戸市役所に導入されたことを発表した。
導入の背景
今回、導入を決めた事業部では、スタートアップが抱える「ファンドによる資金調達サポート」「市内での実証実験支援」「海外展開支援」などの課題解決を支援する事業を行っている。
スタートアップ支援では、行政機関が主に手がけてきた市民向けの行政サービスとは大きく性質が異なる。行政サービスが申請や手続きといった1つひとつの課題にすぐに対応し、その場で完結するものであるのに対し、企業に対する支援となると、企業が持続的に経営を行う中で生じる課題を長期的に解決していくことが求められる。それに対応するためには、その時々のビジネスの様相を把握し、それに合わせた適切な情報やサービスを提供することが必要となる。
しかし当時の神戸市役所には、長期的な支援に欠かせない“適切に情報を蓄積・管理する仕組み”がなく、“現状の取り組みにおいて何が課題になっているのか”を特定することが難しい状況となっていた。また、職員同士のコミュニケーションがより良いサービスの提供に向けて価値のあるものかどうかを証明しづらいことに課題を感じていた。
導入の決め手
機能のシンプルさと他ツールとの連携が不要なプラットフォームならではのコストメリットが、Mazrica Sales導入の決め手となった。神戸市役所では3年周期で組織体制が変化するため、カスタマイズ性の高いツールを活用してしまうと、個別案件化されてノウハウが溜まりづらくなってしまう懸念があった。そこで、営業やプロジェクトマネジメントに求められる普遍的な機能のみを備えたツールを選ぶのが望ましく、必要なことだけをシンプルに入力、管理するMazrica Salesの思想に相性の良さを感じ導入に至ったという。
また、Mazrica SalesはCRMの機能まで含まれたひとつのプラットフォームになっているため、コストや契約の煩雑さを抑えることができるうえ、扱う領域の異なるユーザー同士のコミュニケーションもスムーズになる点が魅力的に感じたという。
導入後の変化と今後の期待
Mazrica Salesの導入により、メールマガジン配信の体制が整った。情報を管理するプラットフォームとメールを配信するツールが分かれていないためデータ受け渡しの手間が省け、ひとつの画面上でリスト作成から配信までできる点に利便性を感じているという。
また、メンバーの入れ替わりが多い組織体制においても誰でも容易に使うことができるUI/UXを評価しており、こうしたシステムがあることは、教育コストを下げ、組織や活動の立ち上がりを早くすることにもつながると話す。
今後はMazrica Salesで“アプローチの個別化”を目指すという。その実現のために「まずはデータを蓄積し、適切な情報を発信できるような状態をつくり、単に情報をホームページに載せるだけでなく、“求められている情報が相手に届く”ところまで責任を持って至れるよう、取り組んでいきたい」と神戸市役所の担当者は話している。