Sansanが提供する中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」は、中小企業の経営層・営業担当者733名を対象に、「中小企業における営業の人手不足調査」を実施した。

調査結果
中小企業の経営層・営業担当者の半数以上が、営業の人手不足を実感

従業員数299名以下の企業で働く経営層および営業担当者に、営業担当者の人手不足を感じているかたずねた。その結果、全体の52.8%が「非常に感じている」または「やや感じている」と回答した。

役職別にみると、営業担当者の61.4%が人手不足を感じており、経営層の47%を14.4ポイント上回った。
人手不足を感じている中小企業経営層の8割が「売上の停滞・伸び悩み」に課題 また約8割が「新規顧客の開拓が後回しになっている」と回答

営業の人手不足を実感している経営層にその影響をたずねたところ、80.1%が「売上の停滞・伸び悩みを感じている」と回答した。
また、78.7%が「新規顧客の開拓が後回しになっている」、75.3%が「中長期的に必要な施策(営業戦略・業務改善など)が後回しになっている」と回答し、人材不足によって、将来的な売上基盤をつくるための営業活動が十分に行えていない状況が明らかになった。
自由回答(一部抜粋)
- 「新規顧客の開拓ができていないので、業績が下がっている」(大阪府/医療・ヘルスケア業)
- 「既存顧客への対応に追われており、新規開拓が滞っている。そのため、機会損失など数年後の経営に影響が及ぶと想定される」(神奈川県/その他業界)
- 「日々の顧客対応で手いっぱいになり、研修やスキルアップが行えない」(愛知県/その他業界)
人手不足解消に向けた取り組み 「営業人員の採用強化」「営業活動の生産性向上」

人手不足を感じている経営層に今後取り組みたい施策をたずねたところ、「営業人員の採用強化」(58.7%)がもっとも多く、「営業活動の生産性向上」(35.4%)が続いた。
営業人材の増員における課題は 「採用が困難」「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」

回答者733名のうち、営業人員の増員について課題を感じている435名にその内容をたずねた。その結果、「採用が困難」(49.0%)がもっとも多く、「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」(40.5%)が続いた。
4社に1社がAIを活用するも、約半数が「AIに対して抵抗感を持つ社員が多い」と回答

AIの活用現状について、「営業業務で生成AIを活用している」という項目に対して22.4%が「非常に当てはまる」「やや当てはまる」と回答。一方で48.9%が「AIに対して抵抗感を持つ社員が多い」と回答し、導入の進展には心理的なハードルが存在することがわかった。
また、経営者・営業担当者の30.1%が、将来的には「営業の一部業務はAIに置き換わる」と考えており、営業現場におけるAI活用への期待と懸念が交錯している実態が明らかになった。
名刺や人脈情報をチームで共有している企業では、約7割が営業業務の効率化を実感

名刺や人脈情報をチームで共有している企業に営業業務への影響をたずねたところ、71.8%が「非常に効率化された」または「やや効率化された」と回答した。
調査概要
- 調査名:中小企業における営業の人手不足調査
- 調査方法:オンライン上でのアンケート調査
- 調査地域:全国
- 調査対象:従業員数299名以下の企業に勤務する経営層および営業担当者 733名
- 調査期間:2025年8月5日~2025年8月7日
- 調査企画:Sansan
※今回の調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合がある