Sansanは、企業間の商談において交換された紙の名刺が適切に管理・活用されているのか実態を明らかにするため、名刺管理サービスを導入していない企業に在籍する商品・サービスの売り手(名刺を渡す営業部など)650名と、買い手(名刺を受け取る購買・調達部など)622名に、渡した紙名刺の活用実態を調査した。

買い手の半数が、受け取った名刺を活用できる状態で管理していない

商品・サービスの買い手(購買・調達部など)に対して、他者から受け取った名刺の取り扱い方法を質問したところ、「あとで整理しようと思っているが、手を付けていない(18.5%)」「整理する予定もなく、放置している(18.3%)」という回答が上位になり、57.7%が整理できていないことがわかった。また、40.7%が「紙の名刺の紛失や整理不足により、必要な連絡先を見つけられなかった経験がある」と回答し、半数が受け取った名刺を活用できる状態で管理できていないことが明らかになった。
名刺を整理していない理由は、「時間がない」「すぐに連絡する予定がない」が上位に

名刺を整理していない理由について質問したところ、「時間がない(40.9%)」という回答がもっとも多く、次いで、「すぐに連絡する予定がないと考えている(34.8%)」が上位になった。名刺の管理に手間がかかることで優先度が下がり、渡した名刺の多くが管理・活用されていないことがうかがえる結果となった。
買い手の7割が社外の連絡先はメールボックスで検索 商談後のフォローメールが重要

また、仕事上で必要な社外の連絡先をどのように探しているかを質問したところ、「メールボックス内の検索(68.6%)」がもっとも多く、次いで、「整理されたファイルやケースの中にある名刺(50.5%)」という回答だった。メールボックスでの検索が日常的になる中で、紙の名刺を渡して終わりにすることなく、商談後にメールでもフォローすることが、接点を維持するうえで重要であることがうかがえる結果となった。
売り手で名刺交換や商談後に必ずフォローメールを送っているのは1割未満

一方で、営業部門などの売り手に対し、名刺交換や初回商談後に、フォローメールを送っているか質問したところ、「必ず送っている」人は1割未満となり、頻繁に送っている人は4人にひとり程度だった。さらに、21.5%が「全く送っていない」、25.7%が「あまり送っていない」、27.4%が「場合によって送っている」と回答した。多くの売り手が、出会いの機会を活かしきれていない実態が浮き彫りになった。
【調査概要】
調査名:名刺交換後の営業・購買活動の実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:買い手部門(購買・調達など)の社員622名、売り手部門(営業、経営企画・事業企画など)の社員650名
調査期間:2025年2月21~25日
調査企画:Sansan
補足:本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合がある。