東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、自治体や企業の顧客向けに、生成AIを活用した業務効率化を図る生成AIサービス(以下、本サービス)の提供を開始した。
背景と目的
NTT東日本は、地域のアセットをベースに通信インフラの提供に加え、デジタル技術を通じ、社会の課題解決およびDXの推進に取り組んでいる。
また、生成AIの台頭に伴い期待が高まる中で、生成AIを活用できる人材の育成、セキュリティへの懸念、業務への具体的な活用方法などの課題について、さまざまな相談を受けている。
そこで、セキュアな環境での生成AIを活用した業務効率化ニーズの高まりに応えるため、独自の情報(※)をもとに回答を生成する機能を具備したサービスの提供に至った。
※サービスにて回答生成する際の参照先として本サービスのデータ保存領域に契約者がアップロードしたドキュメントデータ
サービスの概要

本サービスは、顧客が保有するデータを活用できるRAG機能(※)を具備したAIチャットツールであり、データから情報を検索・抽出して回答を生成するため、正確な回答を提供することが可能になる。また、検索や文章要約、文書作成・添削、アイデア出しなど、日々の業務をサポートする。
さらに、生成AIへの指示(プロンプト)を雛形化(テンプレート)することができ、利用者1人ひとりがプロンプトエンジニアになる必要はなく、組織内での生成AI活用を推進できるようになる。
※外部の情報(データ)から関連性の高い情報を検索して情報を抽出し、それに基づいてLLMが回答する仕組み
特徴

本サービスは、自治体とのPoCを踏まえ、実際の顧客が生成AIを活用する上で直面している「スキルを問わない生成AIの活用」「組織内での展開」といった課題を把握し、業務ごとにプロンプトを雛形化するコンシェルジュ機能を搭載するなど、UXを向上している。

また、生成AIの社内利用で培ったスキルを活用した伴走支援(※)についても提供する。DX人材による導入前のコンサルティングや導入後の生成AIの利活用支援なども行い、顧客の持続的な業務DXをサポートする。
※NTT東日本の生成AIスキルを保有した人材による研修やワークショップをはじめとした顧客の生成AI活用推進に向けたサポート
提供条件
- 提供エリア:全国
- 接続条件:インターネット接続
- 最低利用期間:3ヵ月
- 最低利用ID:20ID
提供メニュー

基本メニューと利用状況に応じて発生するオプションメニューにて構成。
日本マイクロソフト 執行役員 常務 佐藤亮太氏のコメント
日本マイクロソフトは、東日本電信電話株式会社様の「生成AIサービス」提供開始を心より歓迎いたします。
日本電信電話株式会社とマイクロソフトによる新たなデジタルソリューションの実現に向けた戦略的提携に基づく取り組みの一つとして、日本マイクロソフトは生成AI分野において東日本電信電話株式会社様とビジネス連携を進めて参りました。
2024年8月2日には、藤沢市様、東日本電信電話株式会社および日本マイクロソフトとの連携による「生成AIの活用による自治体業務DXの最前線!」と題したオフラインイベントを共催し数多くの自治体様にご参加いただき、この分野における自治体・パートナーの皆様から両社への高い期待を実感しているところです。
生成AIサービスに関する、導入コンサルティング、開発、運用、保守まで一貫したサポートにより、自治体や企業等におけるデジタルトランスフォーメーションの実現に寄与される事を期待しています。