インサイドセールスが解決するもの、ベルフェイスの取り組み
続いて横山氏は、インサイドセールスが解決するふたつの課題を紹介。ひとつめは「マーケティング・セールス間の溝をなくす」こと。ベルフェイスも当初はマーケティングとセールスのふたつのチームしかなかったため、グロースハックやマス広告などによってリードは大量に獲得できているものの各見込み顧客の温度感を図り切れずに、注力すべき顧客に集中することができない時期があったという。インサイドセールスチームという顧客の状態をヒアリングし、商品の説明を行うチームがマーケティングとセールスの間にできたことで、適切なリードの振り分け・対応が可能となり受注へ結びつくようになった。
もうひとつは「リードタイムの圧倒的短縮」である。前述の取り組みを通して、受注までのリードタイムが大幅に短縮されたという。
では同社のインサイドセールスは現在のどのように運営されれているのだろうか。横山氏がマネージャーを務めるインサイドセールスは現在、SDRとBDRというふたつの組織に分かれている。SDRは中堅中小企業向けのインサイドセールスチームで月に約1,500ほどのインバウンドリードを5名で回しているという。BDRは大企業向けのチームでまだ立ち上げたばかり。専任はひとりということだが、ターゲット企業の営業部長へ手紙を書き、そのあと秘書宛に電話をしてアポをとるという取り組みにチャレンジしている。
分業制で案件を創出し続ける同社だが、そのなかで非常に重要なのはマーケティングやセールスチームにも通じる「共通言語」をつくることだという。同社では、リードランクを下記のように3つに分け社内で共有している。
また各チームごとに設定されるKPIの達成も必須だ。SDRのKPIは「有効商談数=検討開始した(セールスチームのヨミに入った)商談数」で、BDRはアポイント数で設定されている。BDRの場合は、大企業対象でアポイントメントが先の日程となることも多いため、まずはアポイントメント数で成果を図っていくとのこと。
KPI管理には、Salesforceのダッシュボードを使用し1日3回リアルタイムで日次のレポートが送付されるようにしているという。数字が達成できていないときは横山氏がメンバーにヒアリングを行い、状況の改善を日々重ねている。