マネージャーイネーブルメントサービスを提供するEVeMは、鹿島建設のITソリューション部門においてマネジメントトレーニングの提供を開始した。
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導入の背景
少子高齢化と人手不足が進む中、日本企業における従業員の高齢化が顕著になり、平均年齢は40歳を超えている。これに伴い、企業は若手社員の育成と中堅社員のスキル向上に一層注力する必要に迫られている。鹿島建設も同様に、社員の年齢構成を踏まえ、マネジメントのあり方を見直すことで、組織全体のパフォーマンス向上を図る取り組みを進めている。
鹿島建設のITソリューション部企画管理グループは、全社のIT活用に関する企画・マネジメントに加え、数理系(情報系)社員の採用・育成に関する方針策定を担っている。入社10年以内の若手層が約半数を占める中、コロナ禍のリモートワーク環境下でも成果を出す上でマネジメントの課題が浮き彫りになり、改革に取り組み始めた。
ベンチャー企業のマネジメントは、マネージャー自身も自ら実務を行いながら、さまざまな強みを持つ人材を束ね、成果に結びつける点が特徴。人材の流動性が高い中、それぞれの特性を活かしながら成果を出すマネジメントが求められる。「多様な人材の強みを活かして成果を生み出す」という、同社部署の組織として目指したい姿と一致したことから、EVeMのマネジメントトレーニングの導入に至った。
鹿島建設 ITソリューション部 企画管理グループ グループ長 角川友隆氏のコメント
私自身、入社以来、ITインフラ構築やシステム開発に携わり、10年以上マネージャーの役割を担ってきました。しかし、これまでは自分自身もプレイヤーとして動くことが多く、人を育てるという意識よりも、背中を見て学んでもらう意識が強かったと思います。企画部門への異動を機に、採用や育成に携わる中で、改めてマネジメントとは何かを考えるようになり、EVeM代表の長村さんの書籍『急成長を導くマネージャーの型』に出会いました。
トレーニングを通じ、従来のマネジメントが、チームや部門の成果達成に重点を置きすぎるあまり、メンバー一人ひとりの成長や能力を活かせていない点に気づきました。現在は「メンバーを活用する」だけでなく「将来に向けて成長を支援する」ことの重要性を理解し、成果だけでなくメンバーの成長にも目を向け、支援するマネジメントへの転換を進めています。
現在は、個人単位で10年後を見据えた育成計画を描き、メンバーが特性に合った領域で活躍できるように育成プロセスを推進しています。一人ひとりの成長を支援しながら、成果と個人の成長を両立させるマネジメントを共通言語として習得し、より社業に貢献できる組織を目指していきたいと考えています。