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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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to be ONE TEAM ともに「売上」をつくるマーケティングとセールス

2024年10月16日(水)13:00~17:35

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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8割の営業は顧客理解が浅い? 「顧客の言葉」で語れるエンタープライズセールス組織のつくり方

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セールスとカスタマーサクセスは溶けていく

──Business Designで採用されたメンバーはその後、どんなキャリアを歩むのですか。

人によってたどる道は異なりますが、早い人だと3ヵ月ほどでカスタマーサクセス、セールスそれぞれの領域を経験します。そのあと、今の役割に近いことを続ける人もいれば、セールス8割、サクセス2割で担当したりするケースもあります。もちろんインサイドセールスやマーケティングへと役割が変わるメンバーもいます。

本人のなかに育った気持ちも重視しつつ、適性ももちろん見ていきます。一方で事業のフェーズは日々変わっていくため、1職種だけのプロフェッショナルになることは意外と少ないかもしれません。いちばんの目的は顧客の成功と事業を非連続に伸ばしていくこと。これに沿って、自分の役割を柔軟にとらえ、変えていけるような人材を採用しています。

──顧客、そして隣接領域への理解が深いメンバーがそろえば、組織連携もうまくいきそうです。一方でほかの企業がこの採用方法を真似したいと考えたときに、気をつけるべき点はありますか。

フォーカスが散漫になりやすい」ときがあるかもしれません。われわれも非常に気をつけていて「チームとして本当に解かなくてはいけない課題」を常に話し合うようにしています。そういう意味ではこの「Business Design」の目的と仕組みについてや、なぜ重要かを常に伝えてきていて、全員が組織のかたちに納得できる状態を継続的につくっていますね。

──今後、エンタープライズセールスの役割はどう変化すると思われますか。

売る前よりも売ったあとの体験がより重要になっていく世の中の流れから、提案の高度化が求められるため、セールスとカスタマーサクセスの役割はBusiness Designのように溶けていくのではないでしょうか。これまではいわゆる営業力、決定力で売れてきた営業も多かったですが、顧客や市場の理解が深くない営業は提案が難しくなるはず。そもそもそのくらいやらないと営業の仕事の面白さは半分も感じられないんじゃないかと思っています。

お客様と「共犯者」になるような営業活動を

たとえば、われわれのエンタープライズセールスの重要テーマのひとつに「リファレンスカスタマー(製品・サービスの代表的なユーザー)をどうつくるのか」があります。実績のないプロダクトを採用しづらい大手企業のお客様にどう導入を決めてもらうかがポイントです。

そして実は、「リファレンスカスタマーから順番に売れている」状況にあります。かたちもない状態でも、「(プロダクトが)できたら使うから教えて」と言ってくださるお客様がいる。これはまさに初回商談のタイミングからまるでカスタマーサクセスのようにお客様を理解した営業活動を行えているからだと思っています。

自社のプロダクトロードマップとお客様に貢献できそうなポイントを伝えつつ、お客様が数年後にどんな状態、どんな組織をつくっていきたいのかをヒアリングする。お話をうけてプロダクトをPdMやエンジニアとともにブラッシュアップして提案をする活動です。セールスが「営業している感覚がない」と言うこともあるくらい、お客様とは常にディスカッションをしているイメージですね。

ある意味こんな市場の変革をともにつくっていく「共犯者」のようなお客様をどれだけたくさんつくっていけるかが、エンタープライズセールスの役割ではないでしょうか。

──リファレンスカスタマーとの関係をつくりたいと考えたときに、いわゆる「チャンピオン(導入を推進するキーパーソン)」に出会うハードルも高いですよね。出会いや関係構築のポイントがあればうかがえますか。

最初の接点づくりは難しいですよね。チャンピオンとなってくれそうな方々が、普段どんなところにいて、どんな場所で情報収集をしているかは事前にかなり調査しました。そして初回商談ももちろん勝負です。ここで信頼を得られなければ次はありません。

関係を深める施策として、よくお客様同士を引き合わせています。アーリーアダプターであるお客様は、われわれが提案している領域以外でもさまざまなことを検討し、挑戦されています。だからこそ近しい立場の方々とクローズなコミュニティでおつなぎすることがお客様のビジネス課題の解決のヒントになるんですね。

──あらゆるかたちでお客様にとって重要なパートナーであろうとするスタンスが伝わってきます。エンタープライズセールスに取り組む組織や、エンタープライズセールスを志す若手にアドバイスをいただけますか。

自分の経験も踏まえて、未経験の方でもチャレンジできる仕事だと思っています。まずはエンタープライズセールスを経験している組織・人のもとで経験を積むことをおすすめしています。

当社の共同創業者や事業を推進しているメンバーは営業経験がなかったものの、売れるチームメンバーは大手企業というものをよく知っています。大手企業と向き合うコンサルの仕事やリクルートという大企業で働いた経験をしていたからです。どのようなかたちでも良いので大手企業を実感を持って知る経験がいちばん重要だと思いますね。

──まずは大手企業のお客様を理解する重要さがよくわかるインタビューでした。本日はありがとうございました!

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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