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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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to be ONE TEAM ともに「売上」をつくるマーケティングとセールス

2024年10月16日(水)13:00~17:35

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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SalesZine Day 2024 Summer

日本の生成AI利用率はなぜ低いのか? インサイドセールスプラス茂野氏×miibo功刀氏対談


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 2022年11月に「ChatGPT」が公開され、2023年以降、生成AIがあらゆる企業・業種で注目されています。一方、AI活用において必ず生まれる議論があります。「AIは人間の仕事を奪うのか」──。SalesZine Day 2024 Summerでは、インサイドセールスプラス 茂野明彦さん、miibo 功刀雅士さんが登壇し、AI活用の現状と未来が議論されました。「AIは営業の仕事を奪うのか? 米国AI事情&「InsidesalesAI」最新事例を大公開」と題されたセッションの前半の様子をお届けします!

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日本の利用率なぜ低い AIに「99%」の精度を求めている?

茂野(インサイドセールスプラス) 15年ほどセールス&マーケティングの領域に身をおき、とくにこの10年は「お客様がどう購買に至っていくのか」について考えてきました。現在はインサイドセールスプラスというビジネスマッチングも行えるメディアを運営しています。

株式会社インサイドセールスプラス 代表取締役 茂野明彦氏
2012年、株式会社セールスフォース・ドットコムに⼊社グローバルで初のインサイドセールス企画トレーニング部⾨を⽴ち上げると同時に、アジア太平洋地域のトレーニング体制構築⽀援を実施。2016年、株式会社ビズリーチ⼊社。インサイドセールス部⾨の⽴ち上げ、ビジネスマーケティング部部⻑、営業責任者を歴任。2022年、株式会社インサイドセールスプラスを創業。インサイドセールスに関する記事の執筆を⾏うほか、インサイドセールスカンファレンスを企画するなどインサイドセールスの認知向上、発展に貢献している。著書に『インサイドセールス–訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド-』(翔泳社)

功刀(miibo) 私は茂野さんのような営業経験はなく、エンジニアの立場でお話をさせていただきます。代表を務めているmiiboが提供するのは、会話型AIのプロダクトをかんたんに作成できるノーコードのサービスです。カスタマーサポートや営業に活かせるAIをビジネスサイドの方だけでつくることができます。

株式会社miibo CEO 功刀雅士氏
学生時代も含め会話型AI領域の開発に10年以上にわたって取り組む。ヤフー株式会社でソフトウェアエンジニアのキャリアをスタートし、その後様々な企業でソフトウェア開発に従事。サラリーマンエンジニアをする傍ら、10万DLを突破する音声対話アプリをはじめとした複数の対話型AIプロダクトを開発・運営。その経験や開発蓄積をもとに会話型AI構築プラットフォームmiiboを開発し独立。miiboを上場企業や行政、地方自治体、教育機関、スタートアップなど様々なユーザーに向けて展開している

茂野 のちほどご紹介する「InsidesalesAI」は功刀さんとふたりでつくっていて、その裏側がmiiboです。まずはAI活用の現状について話していきましょうか。会場の皆さんに質問です。ChatGPTなどのAIを毎日触っている方はどれくらいいますか。こういう会場だとやはり多いですね。しかし、一般的には結局ほとんど使われていないんですよね。日本での利用率は実際どうでしょう。

功刀 日本における、個人の生成AI利用率は9%との調査結果が最近出ていました。米国は40%超え、中国は60%に迫る勢いですから、かなり低い状況ですね。

生成AIの個人利用、日本は9%どまり 中国・米国と大差(2024/7/5、日本経済新聞)

茂野 なぜこれほど圧倒的な差がついてしまうのでしょうか。

功刀 セキュリティ、情報漏洩の観点で不安があり足踏みしてしまう日本人は多そうです。企業利用においては、決裁者のITリテラシーの違いもありそうですね。

茂野 生成AIを活用できない理由について何社かヒアリングをした際に気になったのは、「AIへの回答に99%の精度を求めている」パターンです。

 たとえば、特定の業界の課題をAIに聞けば、おそらく7~8割程度は「正しい」情報が出てくると思います。一方で、それは既存のデータを読み込んでサジェストしてくれているだけですから、目の前の顧客企業の課題にマッチしない部分もあるでしょう。精度への不安について、海外の知人に聞いてみると、「ヒントが得られて便利だよ」「人間の精度も99%じゃないでしょう」と、現状のAIの精度を許容していることがわかりました。精度が高くないと業務に活かしてはいけないという思い込みがあるかもしれませんね。

功刀 まさに、行政のゴミ分別のチャットボットをつくる際に、精度が99.5%に達しないと実際の運用に乗せられないという事例がありましたね。

茂野 持論ですが、AIを「自分の代替」ととらえている人はうまく付き合うことができていて、「答えをくれる完璧な対象」として見ていると、まだ使えないという判断になるのではないかなと。

功刀 とくに裏側で使う分には、アウトプットに自分が責任を持てば良いだけですからね。

茂野 そもそも、昨今のAIの精度はかなり高くなっていますよね。しかし、教師データの多い英語の精度は上がりやすいけれど、日本語はその点で課題があるという声もあります。功刀さんから見て、やはり日本語におけるAI活用は難しいものなのでしょうか。

功刀 英語と比べると「意味の区切りがわかりづらい」という課題はありましたが、自然言語処理のレベルもかなり改善されています。現状GPTは7割が英語の学習データですが、2~3年も経てば、日本語のデータもかなり蓄積されていくはずです。

次のページ
顧客対応を行うチャットボットとAI、3つの違いとは?

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SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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