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8ヵ月で売上倍増の裏に「デスク」あり 営業が商談の打席に立ち続ける仕組みをつくるコドモン木島さん

2021/03/17 07:00

 営業組織をより強くする「セールスサポート」にスポットを当てる本連載。今回登場いただいたのは、「こども施設向けICTシステム」を提供するコドモンの木島明日香さん。2019年、8ヵ月で売上を倍増させるなどコドモンが急成長した背景には、営業組織と並走するデスクチームの存在があった。採用時には複数のポジションを提案されるも、「営業に近しいポジションにいたい」という想いから、デスクの第1号社員として入社した木島さんに、詳しいお話をうかがった。

言われたのは「おめでとう」ではなく、「どうするの?」

――木島さんが現職に至るまでのキャリアを教えてください。

もともとアパレル業界で社内広報を担当していたのですが、業務の中で「広告営業」に興味を持ち、アパレル系広告代理店の営業職に転職しました。そこではじめて営業を経験し、「天職なんじゃないか」というくらい、営業の楽しさに魅了されました。目に見える成果が出ることに加えて、「この人のためにこのブランドを広げていきたい」という部分に携わることができることにやりがいを実感し、適性を感じていましたね。

株式会社コドモン ICT推進部 デスクチームマネージャー 木島明日香さん

そんな中、結婚と出産を経験します。2社めは早朝・夜中の撮影も当たり前で、子育てをするうえでは非常に難しい環境にあり、結婚後は退職する社員が大半でした。私自身は仕事を続けたい意思を伝えたのですが、案の定、「おめでとう」ではなく「どうするの?」と言われたんです。「会社のことやキャリアを考えずに妊娠してしまった」という負い目がありながらも、仕事を続けたい気持ちは強かったため、社長にプレゼンを行うなど自ら行動を起こし、なんとか承認は得られたのですが……。営業職から時給制の「アシスタント」へ転換しなければならず、かつて自分が指導していた後輩をサポートする立ち位置になってしまいました。もちろん後輩との関係性もぎくしゃくし、ここではじめて天職だと思っていた営業職から転職を決意しました。そこで出会ったのが、前職のIT企業です。

そこでは、社内メンバーを支えるコーポレート部門の立ち上げを経験するなど、非常に多くの業務を任せていただき、3~4年、充実していた日々を過ごしました。しかし、心のどこかで「営業をやっていたころの自分はイキイキしていたな」と思う部分もあったんです。せっかく仕事をするのならば、営業に近いポジション、かつ、自分の子どもの未来にプラスの影響を与えられる仕事がいいなあという思いもありましたね。

そうして漠然と次のステップを考え始めたとき、コドモンの人事と出会うきっかけがありました。当時コドモンは社員数が15人弱の段階だったのですが、私自身ベンチャーのスピード感が好きだったことに加えて、会社のカルチャーが自分の思い描く「働きたい会社」にピッタリだったので、入社を決意し、現在に至ります。

コドモン側から提案されたポジションは「コーポレート部門」「カスタマーサクセス」、そして「営業サポート」でした。即戦力になれる、という観点では「コーポレート」一択でしたが、営業に近しいポジションにいたい気持ちが強く、未経験ではあるものの過去の営業としての経験を活かせる「営業サポート」として入社しました。身近に営業のアシスタントがいた経験はあり、求められている役割はなんとなく把握してはいたものの、やはり「立ち上げ」に関する不安はありましたね。しかし、一度「やる」と決めた以上、「アシスタント」の範疇を超えた仕事ができるよう、自分なりに試行錯誤し業務に取り組んでいきました。

 

――コドモンでデスクが立ち上がるまでの経緯を教えてください。

今まで、コドモンのセールスといえば日取りから商談、商談後の見積もり・請求、契約処理、その後のご案内までのすべてを営業が担うため、成果を上げれば上げるほど当人が大変になる体制でした。トップ営業であればあるほど、商談以外の業務が積み上がる。これらを抱えれば抱えるほど対応が遅れ、やがてクレームに直結する。結果、クレーム対応で時間をとられ、当人のモチベーションが下がってしまう。実際、現場社員の一部は「会社のためにも、成約を増やしすぎないほうがいいんじゃないか」という思考に陥りかねない状態でした。

そこで、「営業は商談に特化させる」「苦手なことは、得意な別の人がやればいい」と結論付け、セールスを引っ張っていた社員を筆頭に、デスクチームの立ち上げがスタートしました。ICT推進部のマネージャーが会社へ立ち上げを打診した当初は、「そんなの営業がやればいいじゃないか」と反対されたそうですが、交渉を重ねた末に、なんとか1号め社員採用の承諾が下りたと聞いています。

最初に取り組んだことは、営業が抱える膨大な業務をいちから把握することでした。当初は、営業が自分以外の誰かをメールのCCに入れる文化がなく、「サポートしようにも、できない」状況からのスタートでした。営業自身も「自分が1から10まですべてやる」ことが当たり前になってしまっており、かつ、信頼関係もまだ構築されていない段階であったため、最初はなかなか頼ってくれませんでしたね。とにかく最初は「私を信頼して、頼ってもらうにはどうすればよいか」を考え続けていました。まずは「思い当たる営業サポート」の仕事を愚直にこなしつつ、営業との雑談の中から、困っていることをさりげなくヒアリングするなど、1つひとつのコミュニケーションを大切にしながら営業側の隠れたニーズを汲みとることを意識していました。

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